こだまの迷宮

ゲヘナ −アナスタシス− GM:ムスカリア

 ゲヘナは、煉獄に落とされたアラビアンな世界を舞台にとしたアラビアン・ファンタジーRPGです。PCたちは、一般人を越える力を持つ享受者となる。
 今回のPCは紫杯連にも所属せず、ソードワールドの冒険者ぐらいの人物で、というGMからの要望もあり、RPG研でゲヘナをやる時によくあるヤクザっぽい感じはなかった。

 PCたちは町に雇われている享受者たち。最近町の近くに現れた幻鏡域(実体のある蜃気楼のようなもの)の調査に向かうところから物語は始まる。
 幻鏡域に入ると、そこには同じような部屋が続く迷宮が広がっていた。さらにそこにはターバンを巻いた頭と口だけが宙に浮かんだ怪しげな番人がいた。のらりくらりと質問をかわす番人を不審に思いながらも、その言葉に従って進んだPCたちは宝を見つけ、幻鏡域を後にする。しかし、PCの一人は帰りに通った部屋が、行きと違うような気がしていた。

 町に戻ると、街並みが少し記憶と違う気がする。ひとまず宝を持って報告に向かうと、
 上司:「おお、早かったな。盗みの犯人は見つかったか?」
 PC:「……!?」

 話を聞くと、どうやら平行世界のようなものらしく、もう一人のPCたちも現れた。しかし、生きているはずのPCの弟が死んでいたり、逆に死んだはずの夫が生きていたり、と相違点は色々とあった。

 とにかく、元の世界に戻るためにもう一度幻鏡域に向かうPCたち。今度は10kmぐらいの糸を用意したり、食事の出てくるマジックアイテムを買ったりした(費用は、手に入れた宝を「必要経費だろう」ということで使った)。

 探索を続けると、「声が…、声が…」とつぶやく狂乱した男を見つけたり、一度外に出ると今度はゾンビの徘徊するゴーストタウンと化した町に出たりする。さらに、探索中にまた番人が現れ、「その扉を開けない方がいい」と言うが、その言葉に逆らい扉を開けると、何もいないにもかかわらずおそろしい女性の叫び声が響き渡り、慌てて扉を閉める。

 その後、番人に案内され、迷宮を作ったという女王の元へ辿り着く。話を聞くと、この迷宮は女王の夫をたぶらかした女の声と体を分けて閉じ込めるためのものらしい。PCたちの頼みにより、女王は「もういいだろう」と声と体を元に戻すことを承諾する。そうすれば迷宮は崩壊し、PCたちも元の世界に戻れるらしい。
 そして、女(ハ―ピィのような存在だった)の体を見つけたPCたちは、話が通じず襲いかかってきたので無理やり気絶させながらも、声を戻すことに成功する。そして、崩れる迷宮から脱出し、元の世界に帰って行くのだった。


感想
 このGMの傾向らしく、おとぎ話風の雰囲気がありました。ブログのタイトルもGMがつけたシナリオタイトルです。ちなみに、元ネタはギリシア神話の「エコー」と「ミノタウロスの迷宮」だそうです。
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