アフリカの桜

ガンダム戦記 GM:蟻人
PC1:若き小隊長(R) キシリアの子飼いで、連邦への敵意が強い。
PC2:女軍曹(組長)  小隊長(R)と共にアフリカに降りてきたお目付・サポート役。
PC3:エース(DAWN)  武人。愛機に桜吹雪をペイントしたエースパイロット。今回の主役。
PC4:軍曹(mono)   PC3の相棒で、リアリスト。

オデッサ戦でのジオン敗北直後のアフリカ。
宇宙から派遣されて来た若き小隊長(R)と女軍曹(組長)、そしてアフリカ戦線のエース(DAWN)とその相棒の軍曹(mono)とで新たなMS小隊が編成される。
新小隊として馴染みきらぬ彼らに、基地司令から小隊としての初の任務が命ぜられたが…。
基地司令からの呼び出しを受け、司令室に向かうPC達。
と、中から口論する声が聞こえる。声は基地司令と、ギレン親衛隊の少佐のもので、「バロール」なる謎の新兵器の話らしい。
PCらが着くと退席していく少佐。PCにたっぷり嫌みを言い、「イヤな奴」度をアピール。

改めて、PCら小隊に任務が言い渡される。内容は「ある中立都市へ行き、補給物資を受領してくる」こと。
任務を命じた後、基地司令はPCらに、オデッサ戦でマ・クベ大佐が核兵器(戦時条約違反)を使用したことを告げ、感想を求める。
エース(DAWN)はマ・クベを激しく非難。他のPCも一応は核の使用を批判する。対して基地司令は、自分も核の使用には反対だが、他にどうしようもなく追いつめられれば…と言葉を濁す。
「関係のない雑談だった」と話を打ち切る基地司令。そして、PCらの小隊は中立都市へと出撃していく。

中立都市に着いてみれば、なんと受け取るはずの物資は「途中でゲリラに奪われた」とのこと。ゲリラは連邦でもジオンでもない中立勢力であるが、その多くはジオン寄りのはずである。

エース(DAWN)の親友で、ゲリラを率いるジオンの大尉に情報を求めることに。大尉はエース(DAWN)と二人きりになるとこう告げる。
「物資を奪ったのは俺達だ。積み荷は使用可能な核兵器。だが、俺はジオンにこれを使って欲しくはない。お前もどうか、上には報告しないでくれ」

親友の言葉に賛成し、他のPCにも核のことを隠そうとするエース(DAWN)。しかし武人の悲しさ、簡単に見破られ、核をどうするか、PC同士で話し合う。

ここで、「上に報告せず、信頼出来る親友の手に渡しておこう」と主張するエース(DAWN)と「基地司令に核のことを報告して、連邦を叩くためなら核の使用も構わない」とする小隊長(R)との間でかなりもめる。

結局エース(DAWN)はジオン軍を脱走してゲリラに合流。残るPCは報告のため基地に帰還することに。


その後、他のPCが幾つかの任務をこなす間に、エース(DAWN)の逃亡したゲリラ村は、死にかけた連邦兵が捕まえたことから謎の生物兵器に犯される。
エース(DAWN)は治療法を探して奔走するが、やはり医者と薬があるのはここだけ、とジオン軍の基地に助けを求めに行く。


どうやら例の親衛隊の少佐が、基地司令やPCらにも秘密裏に「バロール」なる生物兵器を使用したらしい。しかも医者を求めて走り回ったエース(DAWN)らにより、中立都市にも「バロール」は拡散してしまったようである。

「これはヤバい」とPCらで親衛隊の隠し拠点に殴り込むこととなる。しかしエース(DAWN)にとって残念なことに、愛機ドワッジの桜吹雪は、上からペイントで消されていた(これがラスト・シーンへの思わぬ伏線となる)。

PCらを待ち受けていた親衛隊の少佐は、「雨に乗せてアフリカ中に『バロール』を撒く」計画を述べる。こうすればアフリカのみならず、地球全体は壊滅的被害を受け、地上での連邦の優位は覆る。
しかしそれは流石に許せん、とPCらと親衛隊は戦闘に。

ラスト、機動巡洋艦ザンジバルにて宇宙へ逃亡を図る少佐。
それを阻止しようと、ザンジバルに取り付くPC達。他のPCが振り落とされる中、エース(DAWN)はザンジバルにヒートソードを突き立て続ける。
脱出速度による衝撃の中、ペイントが剥がれ、エース(DAWN)のドワッジの肩に咲き誇る桜吹雪!


次の瞬間、ヒートソードがザンジバルの艦橋を貫き、爆発。四肢を失いながらも無事落下してきたドワッジを発見し、女軍曹(組長)はぽつりと呟いた。

「アフリカにも桜は咲くのね」


その後、報告を受けた基地司令はエース(DAWN)を始めPCらの小隊の働きに感動し、「核兵器など使用せずともジオンは勝利するだろう」と語った。
生物兵器「バロール」のワクチンはザンジバルの残骸から発見されたが、その拡散を防ぐため、アフリカではジオンと連邦の間に約一週間の休戦協定が結ばれたと言う…。


GMの感想としては「やぁ、やはり核はもめるか」(笑)。
シナリオの基本ラインは当然ながら「PCたちにヴィッシュ・ドナヒューの立場をさせる」。
ハズが、序盤の核の話でやたらもめました。いや、マスターとしてはPC同士でもめるのは大好きなんで面白かったんですが。
セッションレポート > ガンダム戦記 | comments (1)

Comments

katala | 2005/02/19 11:12
相変わらずアリは複数勢力の対立構造シナリオが好きだな。ゲリラのあたりにそれがよく現れている(笑)。しかし、同時に立っていた卓が終わってセッションの進行状況を聞いたら、まだ本編に入っていないうちにパーティーが二分したと言われた時はどうしようかと思ったが。

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