たまご蟹大作戦!

システム:りゅうたま GM:AG

12月16日に行われた近大交流のセッションレポートです。

PC1:キリ/男/クラフト PL:ベーコン
手先が器用だが壊滅的にセンスがなく、制作物はそろいもそろってすごくダサい。
PC2:ライム/女/ミンストレル PL:lilac
行き遅れた人気シンガー。家では毒舌。歌を生かして出稼ぎをしている。キリとアメの姉。
PC3:サントス/男/ハンター PL:近大のMさん
普段は主にシカなどを狩っている。コーヒー豆集めが趣味。ライム、キリ、アメの父親。
PC4:アメ/男/ヒーラー PL:近大のNさん
非力ショタ。けなげな良い子だが、それゆえ無茶もしがち。キリとは一卵性双生児。

【今回のレポートはキリ視点でお送りします】
旅に出る前日のこと。
キョートに住むオレたち一家のもとに、旅をしながらアイドル興行をしている姉のライムが帰ってきた。そしてもう3年も母が帰ってきていないと聞くと、「それは心配だし皆で探しに行こうか?」ということになった。姉さんはしばらく休暇を取ってお忍びで行くらしい。

2日かけてキョートから北のミーナへ向かう。旅をしたことがないオレとアメにとっては初めての野宿。父さんは狩りをして、オレがロープやたいまつを作ったりアメがハーブを探してきたりと何やかんやで旅を楽しんでいる様子。ミーナの宿ではライム姉さんがお金を稼ぐために突発ライブを開き大成功を収めた。お忍びとは何だったのか……。

翌日、アンナさんという女性がやってきて、ちょっと協力してもらえないかと持ち掛けてきた。というのも彼女は料理研究家で、師匠からとある古文書に書かれたレシピの復元をやってみるように言われたのだが、必要な食材があるようなのだ。それは「ニセたまご蟹」という素材らしい。

どんな生き物なのかと姉さんは自慢のアイドルパワーで聞き込みを始め、父さんは図書館で関連する資料に当たった。父さんが首尾よく生息地の情報を得られたので今日はとりあえず食料を買いそろえたり準備をしたりして、明日から探しに行くことにした。

ミーナを出て丘陵を歩いていくと、アイドルのライム姉さんがこけた。姉さん、父さん、それにアメはおまけに毒虫に刺されるしで散々である。アメが姉さんに治療をしてあげて、その日はしっかり休むことにした。

次の日は湿地帯に突入し、オレ以外の3人は泥に足を取られてずいぶんと歩きづらそうだ。ふと泥の中に何かを見つけて引っ張り上げてみると、それは人間の骨であった。サントスは狩りに繰り出すも、慣れない土地での収穫は芳しくなかった。

湿地を進む。今日はオレとアメと姉さんが泥にはまり、蚊の群れに襲われた。うへえ。

ようやく湿地を抜けた。固い足場に安堵していると、向こうに人影が見えた。話を聞いてみると、彼もニセたまご蟹を探しているのだという。それも病の床にいる友人のためだというのだ。生息地は一応2か所知ってはいるが片方は海岸で、海が荒れている今そこに行くのは危険だ。オレたち一家は悩みに悩んだ末、危険な方で一緒に探して見つかったら安全な方の生息地を教えるよということに落ち着いた。

ちょっと水が足りなくなりそうなので地図を見ながら川に寄ることにした。油断してたら岩場でこけた。久しぶりに父さんの狩りの腕が光った。テントの出来もすごくいい。

霧が出てきた。今日は父さんが盛大にこけた。でも今日も狩りの腕は光ってた。おいしい。

今日も霧。食料を落としかけたけど何とかなった。

今日も霧。霧が続くと気が滅入る。途中ではしるたまごを見つけた。姉さんが弓で鮮やかに討ち取ったおかげで、いい経験(値)になった。オレがいい感じで剥ぎ取ってカラ(金になりそう)と食料(あるに越したことはない)を確保した。

やっと晴れた。岩場で探索すると、何とかニセたまご蟹を見つけることができた。殺してしまうと腐りやすいらしいので生け捕りにするべく皆で慎重に殴る。最後はオレが岩の上から飛び降りるように槍で突き刺して捕まえた。なんかどっかのハンターよりハンターしてる気が……。

それからなんやかんやあってミーナの町へ戻った。アンナさんはオレたちにも料理を振舞ってくれるらしい。
「これが古文書に書いてあった料理で、カニクリームコロッケ、というらしいです」
といって出された山盛りの茶色い料理を口に含むと――「熱い!」
ふう、口の中を火傷しそうになった。

母さんはここから北東に向かっただろうと当たりをつけて、オレたちはミーナの街を出た。この方向なら病の床だというあの男の友人がいる街も通るだろうから、もしかしたら出会うこともあるかもしれない。あの男は無事にニセたまご蟹を見つけられただろうか。友人の病は治っただろうか。もし会ったら、聞いてみるのも面白い。

――と、今日のところはそう記しておこう。オレたちの旅は始まったばかりだ。
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