人類が宇宙に飛び出すことで、興味深い事例が報告された。宇宙にでるというこれまで体験したことのない刺激が、眠っていた脳の70％を覚醒させることがわかったのだ。あるものは念じるだけで物を動かすことが可能となり、またあるものは離れた相手と心で会話することが可能となったのだ。
そのため、テレパシーで心をのぞき見されるのではないか、念力で暗殺されるのではないか、といった底知れぬ不安が噴出した。そのため、目覚めた超能力者を異端者扱いするといった軋轢が生まれた。後にこうした事例はごく一部であることがわかったが、今もなお偏見は残っている。
一説には、この能力は遺伝するとも言われている。そのため、家族の一人がヒーラーに目覚めたことで一族郎党が集団退去を命じられるなどの偏見が生んだ悲しむべき事件も起こった。 また、軍はそうした超能力者を集め、特殊部隊を編成していると噂するものもいる。