駆け出しの何でも屋。７歳以前の記憶がなく、気がついたら孤児院で助けられていた。孤児院の院長曰く、街の近くで血まみれになって倒れているところを助けられたとのこと。本人は名前さえも忘れていたので、そこにあった本と、手に持っていた水滴の形をしたペンダントからジン＝アクアマリンと名づけられた。
他人に対しては努めて明るく振舞おうとするが、実は警戒心が強く、その為か誰に対してでも敬語で話す。１人のときは暗い顔で押し黙っていることもある。また、夜中にうなされていることも多いのだが、本人は気づいていない。
セラフィーのことは姉のような妹のような不思議な存在と見ている。唯一タメで口をきいている相手。
「自分は何者なんでしょう…。」
「一度拾った命、無駄にはしない！」
メカニックの少女。赤ん坊の頃、孤児院の前にバスケットに入れられて捨てられていた。その時、手の中に赤いスタールビー（っぽいもの）を握りこんでいた。バスケットには“Ｓｅｒａｆ〜”と書かれたプレートがついていたが後ろが読めなかったのでセラフィーと名づけらた。
幼い頃から機械に対して強い興味があり、１２歳の頃にメカニックの師匠アカシヤ＝メティーク（３８歳、女）に入門し修行を積んだ。ロストテクノロジーにも興味があり、学究都市ガリオンや研究団体アトラスに憧れている。
同じ孤児院で育ったジンとは家族のように思っている。つもりだったがここ数年男らしくなって身長も抜かされたジンにドキドキしているが否定している。
性格は好奇心が強くてメカフェチ。機械油の臭いをかぐと落ち着く。対人では面倒見のいいお姉さん。
外見にはあまり気を使わず、動きやすい服を好む。しかし、スタールビーのペンダントだけは必ず身につけている。
「ねぇ、ジン、あまり悩まないほうがいいよ！私たち両親の顔も知らないけど、ハンナ先生とかヨセフさんとか……私とかがついてるじゃない！」
ジンの師匠、兼親代わり。アガリア商工会の有力者の１人。石柱に代表されるロストテクノロジーに興味があり、何でも屋をやって時々冒険に出かけている。
神秘学の研究家である友人・グリムラント＝ラザンからマグラを預かったが、グリムラントはある事件で行方不明になってしまっている。
自動車機械の工場（工場主任は元恋人・アカシヤ＝メティーク）を主に有しているが、他に社会事業としてジンやセラフィーのいた孤児院（院長はハンナ＝レヴェール）なども有している。
何でも屋のライバルにマイト＝レイアスという一匹狼な男がおり、彼とはアカシヤをめぐって三角関係になったこともある。
「それは興味深い」
「リスクとリターンのバランスだよ」
アトラスの学者。行商人の息子として生まれ、荒野を旅していた（商人の一族）。読み書き計算をすらすら飲み込み重宝がられた。しかし、アガリア−ガリオン間の途中で謎の巨大ロステク製品が起動し一行のほとんどが殺され、かろうじてガリオンに辿り着いた。
家族を失った喪失感から逆にロストテクノロジーに強い興味を抱くようになり、アトラスを志望し、やがて学者となり探求者として都市間を渡り歩くようになり、他のＰＣたちとも知り合った。
傍観者たることを己に課しているが、ついついおせっかいをしてしまう。ジンとセラフィーには似た境遇から同情的。
色素の薄い細身の男。伊達眼鏡をかけており、常に一族の証の腕輪をつけている。
「一族の血かな、やっぱり僕は旅をしているのが好きらしい」
「うん、すばらしい。この世はまだまだ不思議に満ちている。僕が一生費やしても知りえないほどにね。僕はそれだけが残念だ」
異能者（魔道士）。一番古い記憶は父に殺され、血まみれで倒れている母の姿。母は異能者だったらしいが、父に殺された理由は不明。自分がどうやって逃げたのか分からないが、ルフトのスラム街で幼、少年期を過ごし、様々な仕事（暗殺業）を行った。
魔術の力があり、迫害を常に恐れて育った。法教会と父、異能を迫害する者を憎んでいる。
普段は変に明るいが、危険だと感じると暗殺者時代の癖が出る。
１５歳のときにグリムラントに保護されるまであまりまともなものを食べていなかったので、普通の食事にやたら感動する。
外見は黒髪、黒目。たまに死んだ魚の目をする。小柄ながらがっちりしている。
「え〜、今日はトカゲ〜？ウ、ウレシかったりして」
「確かに俺はナイフの扱いは上手くないが……殺し方にもいろいろあるのさ。ウッフフ」
「砂は食えん。いくら俺が食いしん坊でもな」
ヨセフの何でも屋のライバル。かつて、アカシヤをめぐってヨセフと三角関係になったこともある。
ヨセフの経営する自動車機械の工場の主任。ヨセフの元恋人。