セッションレポート

2002年度 共通クトゥルフ

文責:遊

 今回は新歓でやった共通のクトゥルフのセッションレポートでも。

 まずはPCとNPCの紹介。

PC1 日賀 明良(ひが あきら)25歳
大学生で、アルバイトとして間島探偵事務所の助手をしている。『比奈野 望』と言う名前の彼女がいたが現在は喧嘩しており、会っていない。PL:N
PC2 時田 力(ときた りき)20歳
大学生で、バイト仲間に『西野 公平』という人物がいる。
PC3 間島 小次郎(まじま こじろう)27歳
自分の探偵事務所をかまえている私立探偵。持ち前の正義感のためか割に合わない仕事をよくやり経営は赤字続き。
PC4 倉橋 一彦(くらはし かずひこ)27歳
三流カルト系雑誌の記者。先輩に『佐川 昇』という人物がいる。
PC5 月村 真(つきむら まこと)20歳
根暗でひっきぃな大学生。
比奈野 望 少々根暗で引きこもりがちな少女。最近『Sin4』等という宗教団体に入っており、日賀にも入るよう誘っている。
西野 公平 少し暗めの、時田のバイト仲間。『Sin4』と言う宗教にはまっており、1ヶ月前に修行に行くと言ったきり音信不通。
島本 陽介 間島が依頼を受けて捜す事になる家出した人。大学生だったが、最近は引きこもりがちであったらしい。
佐川 昇 倉橋の先輩で彼が今の世界に入るきっかけとなった人物。数年前に『Sin4』という団体を設立したらしい。
Sin4 名称は『サインフォー』で、数年前に出来た宗教団体。人は覚醒して新たな段階に移行しなくてはいけないなどと言っている。

 舞台は2000年の京都で、現在は3月もそろそろ終わると言う頃です。PC達と比奈野は、共通のサークルに所属しており(もしくはOBである)月に一回ほど集まって一緒に騒いだりしています。

 ある雨の降る夜、日賀はちょっとした事で比奈野と口論になり、彼女を傷つけてしまう。

 泣きながら去って行く比奈野の後を追おうと日賀はするが、体が動かない。そして、そこで日賀は目を覚まし、自分が数日前の事を夢に見ていたことに気付く。そして、今日は月に一回PC達が集まる日であった。

 同日、間島の探偵事務所に一組の夫婦が来て、家から現金などを持って出て行った息子(島本 陽介)を捜して欲しいと依頼される。

 彼の部屋にあった物として、夫妻は『Sin4』のパンフレットと、書置きを間島に渡す。書置きには以下のように書いてあった。

「こんなくだらない世の中には飽き飽きする。おれは革新を経験して新しい 段階に移行するのだ。」

 間島はパンフレットなどから島本は奥原村という所にある『Sin4』の本部に修行に行ったのだと推理する。そして、そろそろ集合時間になりPC達の集まる喫茶店に行く。

 喫茶店にはPC達は時間通りに集まるが比奈野のみが現れない。彼女は時間には正確なはずなのにどうしたのかと日賀に理由を聞くPC達。一応喧嘩の事は隠しているので適当に日賀ははぐらかす。

 そして、待っている間に間島は倉橋に『Sin4』について尋ねた事をきっかけに、PC達は自分の友人が『Sin4』に修行に行った事など様々な事を話し、最後に倉橋に『Sin4』について少し調べてもらう事になる。

 それ位したところで、日賀の携帯に比奈野からメールが入る。彼女は日賀に相応しい女性になるため修行に行くらしい。

 時田が日賀の携帯を覗き込みメールの送信者が比奈野であることはわかるが内容までは見れなかったため内容を日賀に聞くが、比奈野が来れないというは伝えるが詳しいところはやっぱりはぐらかす。

 結局そのまま解散となり、皆が帰ろうとする頃に、時田の携帯にメールが入る。相手は公衆電話のためよく判らない。一応出てみると、切羽詰った西野の声が聞こえ、バケモノが…等と言って切れる。

 西野に何があったのか心配する時田ではあったが連絡のとりようも無く不安なまま、帰宅する。

 一方、日賀は比奈野の住んでいるアパートに行くも、当然のごとく家に鍵はかかっており、家に入れない。どうしようか困っている所に、大家が現れ、日賀は何とか彼女の部屋に入れるよう説得を試みるが失敗し、結局彼女の部屋に入れないまま家に帰る。

 倉橋は今回の記事の内容を『Sin4』にする事にして、アポを取ろうとする。しかし、一般人が本部に入るのは信者の修行の妨げとなるため入信者でないと入れないため、体験入信をしつつ、取材する事になる。そして、その助手として、4人ほど連れて行く事を告げる。

 このとき、倉橋は佐川について尋ねてみるが彼は過労で1年前に死んだと言われる。


 次の日、ニュースでPC達は西野 公平が事故死したという事を知る。彼は飲酒運転をした結果ハンドルをきり損なって事故を起こしたらしい。しかし、月村は彼が下戸であり、酒を飲まない事を思い出しこの事故に不信を抱く。

 PC達は警察署に行き、話を聞いてみるがあやしい所は無いらしい。また、霊安室に行き彼の死体を見てみるが、死体に不信なところは見当たらない。

 その後、奥原に向かう。奥原村で情報を集めるが得られる情報は山には野犬がいるらしいので歩いて山に登るのは危険ということくらいであった。そして、PC達は乗ってきた車で山奥にある『Sin4』本部に行く。

 本部で取材に来た事を告げると、PC達は教団内に入れてもらう。そして、取材の前にイニシエーションを受けてもらうことになり案内として、スキンヘッドの男が現れる。彼はこの教団の幹部の様で覚醒をしたため名前が無いらしい。

 イニシエーションルームに着くと、PC達は一人づつ部屋に入れられる。部屋の中は暗いのに、司教の姿だけがくっきりと見える。そして司教は変な液体の入ったグラスをPCに渡す。液体をこぼそうとしようとしたり試みる者もいたが、それらをしようとすると司教の目に吸い込まれるように感じ、自分の意思とは関係なく薬を飲んでしまう。

 イニシエーションが終わるとPC達は別の部屋で取材をする。取材が終わると今度は修行を行うことになるが、ここで時田と月村が知人の通夜ということで、一度教団を出る事に成功する。

 一方、教団に残った3人は修行部屋に行く途中で、何処かに連れられている島本をみつける。西洋人の幹部が言うには彼は覚醒が近づいているので特別な修行を行うということらしい。島本は特別修行室に入っていき、西洋人の幹部と白いローブを着た男2人がその部屋の中に入って行き鍵をかける。

 その後、修行を適当に行い、それぞれPC達は4桁のナンバーの入ったネームプレートを貰い食事をとる事になる。食事は食堂で集まってするということで、日賀は食堂で比奈野を探すが彼女はいない。

 一方食事中にこっそり食堂抜け出した間島は特別修行室に行き、中の様子を探ろうとするが、何も収穫は無いまま西洋人風の幹部に見つかり適当にごまかしその場を離れる。

 夜になり今後の作戦を練る3人はとりあえず倉橋が今までの知識から覚醒の近い熱心な信者のふりをしようということになる。そして、倉橋は一般の修行室に行き修行をしようとするがこちらにも鍵がかかっており、スキンヘッドの幹部より、無理しても覚醒には近づかないと言われ仕方なく部屋に戻る。

 そのころ、外部に脱出した二人はレンタカーを借りて再び奥原村に行き野犬が出るかどうか調べるため、山の中で一晩をすごす事にする。しかし、その日野犬はおろか獣の鳴き声のようなものも聞こえなかった。

 次の日二人は一度村に戻り、情報収集をするが何もめぼしい事は解らず、このままではここにいても仕方ないと判断して、教団に戻る事にする。

 教団に残っていた3人は朝は朝礼があるということで、一つの部屋に他の信者等と共に集まる。そして、司教の話が始まり、真剣に司教の話を聞いていた倉橋はまたもや司教の瞳に吸い込まれるような感じを受ける。

 司教の話が終わると信者達の多くは散り散りになるが数人はその場に立ち尽くして司教のいた場所をボーっと見ている。

 そして、その中に比奈野がいる事に日賀は気付き彼女に話し掛けると、比奈野は、日賀に司教の素晴らしさを語りだす。その後、日賀は比奈野と口論を起こす。そこに、西洋人の幹部が現れ比奈野に感情を乱すのは覚醒を遠ざけると言って比奈野を落ち着かせる。

 その後、朝食をとった後PC達は修行に行き、外に行っていた倉橋と月村も戻ってくる。

 午前中の修行が終わったところで休憩室の方で騒ぎが起こっている。そちらに行ってみると、人が倒れている。そこに、西洋人の幹部が現れて、倒れている人物のネームプレートを見ると「使えんな」と軽く呟く。

 そこに、スキンヘッドの幹部が現れ、西洋人の幹部を呼び、何処かに連れて行く。ここで、間島は彼らを追いかけ他のPCは医務室に倒れた人物を連れて行く。

 間島は尾行に成功し、彼ら2人が口論をしている現場にまでついて行く。二人の会話から西洋人の幹部の組んだメニューを行っていた信者がよく倒れている事等がわかり、またスキンヘッドの幹部は西洋人の幹部に対して不信感をあらわにしていた。医務室に向かった方でも最近倒れる信者が多いなどということがわかる。

 その後昼の修行も滞りなく終わり、夜になる。そして、これからどうしようか話していると、警報が鳴り野犬が侵入したという放送が流れ信者達は部屋で待機するように言われる。

 何かあると怪しんだPC達は部屋を出て少し歩き回ると、遠くから島本の顔をしているが、腰部は巨大化しそこから首の無い上半身はそして足も、もう二本生えたバケモノがやってくる。

 慌てて近くのトイレに隠れると島本のものと思われる足音の後に数人の足音が聞こえ、その後数発の銃声がする。こっそりと状況を確認すると、西洋人風の男と他に白いローブを着た男2人が島本を運んでいる。

 間島は彼らを尾行し、彼らが特別修行室に島本を運び込んでいくのを確認する。その後、彼らは部屋に戻り、ここは危険だから比奈野を連れて逃亡しようなど色々とこれからの事を考え始める。

 すると、その時倉橋の頭に声が聞こえてくる。それは佐川の声で倉橋に自分は特別修行室の地下室にいて、この部屋の鍵は西洋人の幹部の部屋にあるのでそれをつかって助けて欲しいと言う。

 そして今まで助けを求めなかったのは結界があったため声が届かなかったが、現在は誰かが暴れて結界を傷つけたため助けを求められるようになったらしい。そして、ここで行っている事は西洋人の幹部の独断らしく他の幹部や司教は知らないらしい。

 そこまで言ったところで、佐川はまた新しい人物がきたらしいという。その人物はネームプレートから比奈野だとわかる。

 その後、PC達はスキンヘッドの幹部に事情を説明し協力を求める。この時さっきの会話で佐川から、この男の名字が木村という事を聞いていたこともあり、彼は半信半疑ながらも協力してくれる。

 西洋人幹部の部屋に行くと、ちょうど鍵も開いており鍵を探し始める。ほどなくして鍵が見つかり、他にもここで行っている実験の研究記録や銀の暁からの書簡などが出てくる。

 急いで特別修行室に行ったPC達は、そこから更に地下に行く。するとそこには、ベッドに横になった比奈野と西洋人の幹部、そして白いローブを着た男が2人いる。そして、近くには檻が有りそこには佐川の首にどろどろの肉塊のバケモノ、手がたくさんあるバケモノ、そして島本がいた。

 その後、幹部とローブの男が一人、召喚の偽を行うということで隣の部屋に行き、ローブの男一人が見張りということになったので、ここぞとばかりに全員で奇襲を行いローブの男を気絶させ、比奈野を助け出す事に成功する。

 すると、その物音を聞いて隣の部屋から二人が出てくる。彼らは手にはショットガンを持っておりそれをPC達に向ける。ここで、倉橋がこっそりと檻の鍵を開ける。それと同時にローブの男のショットガンが倉橋に向かい放たれるが、それを佐川が自らの体を盾にしてかばう。その後、他のバケモノ2匹が西洋人幹部とローブ姿の男に突っ込んでいき、暴れ出す。

 その混乱に乗じて倉橋を除いたPC達はそこから逃げ出し、更に教団からも脱出する。教団から出て行く途中で、自我を失い暴れている島本が信者たちを襲っているのをPC達は見たような気がした。

 教壇から脱出後、教団内で見つけた怪しい物や銃など、バケモノ以外の事を話して警察に教団に向かってもらうが、その時には教団内には何かが暴れた様な後とたくさんの信者の死体が発見されるも、司教と木村、そして、バケモノの姿は無かった。

 その後、比奈野は洗脳の様なものにかかっていたらしいが、それも解け始め日賀とも仲直りをしたらしい。間島は、島本の事を両親に全て伝えるわけにもいかず、見つけられなかったということした。そして、PC達は教団内で見た事は自分たちの心にのみしまって置く事にした。

 一方、倉橋は木村と共に司教を連れ出して教団から逃亡する。その後、木村は今回の事の責任を司教にとらせるわけには行かないと自らが全ての罪をかぶって自首する。

 そして、司教は覚醒者を求め新たな宗教を立ち上げようとし、倉橋はそれを協力することにする。その後、二人の行方は他のPC達には全く分からなくなった。


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