地獄の第三部隊

真・女神転生II誕生編 GM:mono

今回は昨年末(12月24日。クリスマスに何をやっているんだか…)に行われた近大との交流セッションのレポートをお届けします。

・PC1:剛剣使い(近大Tさん)
 PCたちのまとめ役を勤める青年。シナリオで赴任する部隊では隊長を務める。理想主義者で、厳しい現実に直面しつつも最善の道を探し続ける。

・PC2:魔界魔法&ESP(組長)
 魔眼と呼ばれる赤い眼を持つ男。その目の所為で周囲からは差別を受けた。力を信じ、倫理観などは軽視する傾向がある。

・PC3:フェンシング(alcor)
 メシア教(知らない人は非常に過激になったキリスト教と思ってください)の施設で育てられた男。メシア教の正義を信じ、人々のために戦う。

・PC4:弓使い(近大Wさん)
 京都市内部監査部に所属しつつ、その身分を隠して兵士として前線に立つ女性。皮肉屋。

・PC5:悪魔使い(DAWN)
 犬神筋に生まれた少女。二匹の犬型悪魔を操る。共に育ったためか、人間よりも悪魔に親しみを覚える。
0.京都市の設定
 今回の舞台となる大破壊(東京にICBMが落下し、文明社会が滅んだ事件。詳しくはSFC版メガテンをプレイしてください。これ以後、文明社会の裏に潜んでいた悪魔達はおおっぴらに活動し始めます)後の京都市は、以下のような設定になっています。

1) 大破壊後、ICBM落下の影響は直接的には無かったものの、多くの悪魔の出現により京都  市の治安は悪化。当時の市長は同じ頃に台頭し始めたメシア教と手を組み、都市ごと保護下に入る事で治安を回復した。
2) 現在、市内の悪魔はほぼ掃討され、京都はメシア教の都市となっている。ただ、まだ外に多くの敵がいる事もあり、メシア教を信じていない市民も多い。あまり強圧的な宗教政策は取られていない。
3) 京都市の外では、福井と大阪にカオス側勢力の拠点があり、現在京都市と激しく争っている。この3地域以外で、近畿地方で人の住んでいる地域は基本的には存在しない。
4) 関東地方などとは連絡がとれない状況で、人も情報も全く伝わらない。
5) 市内の治安維持と外的との戦闘のため、京都市は市民軍を組織している。これには一般人からの志願兵などからなる通常部隊のほかに、異能者覚醒者(魔法や超能力の力に目覚めた人間。非常に強力。PCもこれです。)等から成る第一から第三までの特殊部隊がある。第一部隊はメシア教徒で編成され、第二部隊は京都市地元の寺社仏閣関連など、基本的には中立の勢力で編成される。そして、第三部隊は悪魔や悪魔と人間のハーフで編成され、非常に強力ながらも制御が難しい(戦場では敵味方の区別無く皆殺しにする)事で知られる。

1.第三部隊への配属

戦争の続くある日、PCたちは京都市民軍の最高司令官(敬虔なメシア教徒。以降、司令と表記します)から呼び出しをうける。申し渡されたのは、表向きはこれまでの活躍を認められての昇進辞令だった。PC1を、第三部隊の新隊長に任命するというのだ。が、第三部隊というのは悪魔や悪魔と人間のハーフで編成されるいわゆる狂戦士部隊である。前任者も原因不明の負傷によって病院送りになっている。果たして無事に勤められるのか、と戦々恐々としながらも第三部隊の駐留地である郊外の村落跡地(街中には危なくて駐留させられない)に向かうPCたちだった。

 村落跡地では、第三部隊の監視役(もしも暴走したらいち早く京都市内に警告を発するためにいる)からまずは挨拶される。彼も第三部隊の力に怯えており、幾度か人間の悲鳴らしき声も聞こえた、とすら報告してくる。そこへ、突然外から

「新しい隊長さんはもう到着したのかニャ?」

という声がかかる。見ると、和服の少女(猫耳&猫尻尾付き)が部屋に入ってくるではないか。監視役氏によると、彼女は第三部隊の(彼らの仲間内での)まとめ役を務めているらしい。名前は、。彼女は妙に愛想が良く、PCたちの歓迎会を催してくれるという。歓迎してくれるなら、とPCたちは監視役を部屋に残して村の広場に向かった。

 広場には多くの悪魔たちが既に集まっていた。そして、PCたちを広場の中心にある一段高くなっている所に誘導する勇。そこにPCたち全員が入ると、突然結界のようなものが周囲に張り巡らされ、悪魔たちの中から腕っ節の強そうな連中が入ってきた。どうやら、PCたちの実力が知りたいらしい。ここで舐められるわけにはいかない、と手加減せずに戦うPCたち。幸いそこまで強い悪魔ではなかったので、特に苦戦せずに彼らを無力化する事に成功した。すると、周囲の悪魔達は掌を返すように感心し、酒を注ぎに来るなど一定の敬意をしめしてくれるようになった。やはり、彼らの中では力がものを言うらしい。

 ある程度場が盛り上がったところで、勇が

「そろそろ料理を持ってくるニャ。今回はご馳走を用意したニャ。」

と告げる。そして、広場には大きな檻が引いてこられた。中には、中年の男女と十代前半位の少女が入っている。全員明らかに怯えており、少女は

「お父さん、お母さん、私たちここで食べられちゃうの?」

などと言っている。彼らは数日前に近くの山林を彷徨っている所を捕えられたらしい。どうやらこれが「ご馳走」のようだ。さすがに動揺するPCたちに、勇は

「わたしたちは人間の肉を食べなきゃ力が出ないニャ。そうすると、京都市を守るための戦力が低下するわけだけど、隊長さんはそれでも良いのかニャ?どうせこいつらは京都市の外から来たんだからカオスの勢力に加担してる奴等だニャ。悪魔に魂を売った連中なんて、食べちゃっても良いニャ?」

と言ってくる。周囲の悪魔達も久しぶりの「ご馳走」に、食事の開始を待ちきれない様子である。PC1はどうにか捕われた人間(京都市民ではないが、明らかに一般人)を助けようと「腹八分で…」などと説得をしてみるが、

「私たちお腹ぺっこぺこだニャ。いつ戦闘が始まるかもしれないのに、隊長さんは私たちに死ねというのかニャ?」

と勇は強硬に主張する。さらに、それに同調して周囲からは「腹減った!」「早く食べさせてくださいよ!」との声が次々と上がる。結局、PC1は悩んだ末に「食事」を許可した。

 悪魔達が檻に殺到する中、PC5は仲魔にも食事を許可する一方で、人肉の一部を確保しておくように命じた。悪魔と共に育った彼女は、悪魔達が美味しそうに食べる人肉の味に興味があったのだ。勇に尋ねると、「とっても美味しいニャ」との答え。少し考えて、PC5は思い切って食べてしまう。すると、確かに美味しく、体に力がみなぎるように感じる。その場の勢いでPC5は他のPCにも勧めてみるが、さすがに口にする者は居なかった。

 ともかく、「話の分かる」隊長に第三部隊の忠誠心は急上昇。勇も、

「これ程話せる隊長さんは居なかったニャ。今までの隊長は何かにつけて私たちに肉を食べるなって言うし、その癖戦場では一番厳しい所に行かせるし、矛盾してたニャ。力が出ない時にそんな事させられるなんて、死にに行くようなものだニャア♪」

とご満悦である。そんなこんなで、人間として何か大切なものを失った気がしつつもPCたちの着任初日は過ぎていった。

2.大阪攻略戦 

第三部隊に着任して数日が過ぎたある日、遂に出動命令が下る。大阪方面の最終拠点に総攻撃をかけるというのだ。第三部隊はいつもの様に最も抵抗の厳しい地域に投入された。司令直々に、「奴等は悪魔の使徒だ。殲滅せよ」との命令を受け、戦場兼食堂へと進む第三部隊の悪魔達。中には、既によだれを垂らしている奴までいた。

 戦闘が始まってすぐにわかったのだが、本当に大阪方面の人間居住地はここしか残っていないらしく、人々は軍民一体となった激しい抵抗をしてきた。しかし、所詮は覚醒者でもないただの人間。第三部隊の敵ではなく、次々と食べられていく。PCたちも、眉をひそめつつ彼らの食事を黙認する(PC5は、またしてもつまみ食いをしていた
かなり悪魔の側に近付いている様子である)。

 戦闘が一段落したころ、勇がPCたちを呼びに来た。公民館か何かの跡地に生き残りの人間を追い詰めたので最後の戦闘の陣頭指揮を取って欲しいとの事である。行って見ると、二階の窓からは泣き叫ぶ幼児の姿が見える。さらに、明らかに不慣れな手つきで銃を構える若い男女の姿もある。どうやら、保育園か何かのの園児&先生ご一行であるらしい。

 周囲からは早速よだれをすする音が聞こえてくるが、PC1はここでもどうにか無用の犠牲を避けようと説得を続ける(「もう十分食べただろう?」等)。この姿勢に心を打たれて他のPCも協力を始める。結局、PC2とPC3の出した
「子供は連れ帰って保存食にする」(悪魔達用)
「まだカオスの教えに染まっていない子供はメシア教の教育を受けさせて神の戦士に育てる」
(上層部への報告用)

という名分でどうにか十名弱の幼児を救う事ができた。これまでに出た犠牲に比べれば小さな数だが、PC1はどこか救われたような気持ちになるのだった。

3.狡兎死して…

 かくして大阪のカオス勢力を壊滅させた京都市民軍は、意気揚々と京都に凱旋した。第三部隊も、郊外の村落跡地へと「保存食」を連れて帰っていった。その途中、PCたちは市内の参謀本部にそれぞれ呼び出されるのだった。

 まずは、司令にPC1が呼び出された。する事も無く暇であったPC2とPC5はこれについていく。この途中、廊下でばったりと第一部隊長と会ったのだが、彼はPC1の顔を見るやいなやすごい剣幕

「おい、貴様何を考えているんだ!今でも我々第一部隊と第二部隊が束になってかかってようやく抑えられるかどうかという状態のあの化け物達をさらに強化してどうするんだ!?」

と詰め寄ってきた。どうやら第三部隊の活躍に危機感を抱いている者は想像以上に多いらしい。とりあえずは「司令の命令を遂行しただけ」という事にしてこの場を離れた。

 さて、司令室である。今回の戦闘での活躍に労いの言葉をかけた後、司令は驚くべき計画を話し始めた。彼によると、第三部隊はそろそろ用済みになりつつあるのだそうである。神の敵がいなくなった世界に、化け物達は不要。福井に残るカオス勢力を掃討する際に、敵もろとも第三部隊も討つ計画であるらしい。その計画を話し、協力を頼むというのが司令が今回PCたちをここに呼んだ目的であった。驚きつつも、とりあえずこの場は頷いておくPC3名だった。(結果論だが、この場に居合わせたのがこの3名だったのが、今後のシナリオ展開を左右する事になった。)

 続いて、PC3。彼は個別に司令に(上記の3名とは別の時間に)呼ばれていた。大阪で捕虜にした子供たちにメシア教の教育を受けさせる事についての報告などが残っていたのだ。司令は、この申し出を快く許可した。さらに、彼は京都市民の集団教化の準備も進めているとPC3に語った。そろそろ外敵も始末しつつある。メシア教の都市として、そろそろ内部の引き締めも必要である、との事である。これに対し全くその通りと頷くPC3。どうやら司令は教化に失敗し、メシア教に改宗しなかった市民の「始末」も考えている様子だが、それも含めてPC3は協力を約束した。敬虔なメシア教徒である彼にとっては当然の行動であった。

 最後にPC4。彼女は本来の上司である監査部の部長に呼ばれていた。曰く、最近メシア教勢力が不穏な動きを見せているので注意してほしい、との事であった。特に問題も無く、頷くPC4だった。


4.大脱走

 PCたちが村落跡地に戻ってみると、広場に柵のようなものができており、その中に大阪で捕虜にした子供たちが入れられていた。さらに、第三部隊の一員である悪魔が入ってきて、泣き叫ぶ子供の片腕を千切り口に咥えて去っていく。どうやら本当に「保存食」として扱っているようである。よく見ると、子供の数が以前の半分程度に減っている。道中、空腹を抑え切れなかった連中が居たようだ。

 それはともかく、PCたちの帰還を待って悪魔たちは戦勝の宴を開催しようとする。勇も、

「めでたいニャ。お祝いするニャ。…ところで、こういう時のための保存食だと思うんだけどニャ?」

とPC1に言い寄ってくる。しかし、今回はPC1は首を縦に振らなかった。「大阪で十分食べただろう?」という指摘には勇も反論しようとせず、結局今回は人肉抜きでのパーティーとなった。人肉抜きとはいえ、広場はかなりの盛り上がりを見せる。既に第三部隊のPCたちへの信頼はほぼ完璧なものがあり、素直に慕ってくれているのがわかる。

 ここで、PC5が動き始める。宴席を抜け出し、勇を始めとした理性のありそうな悪魔数体を裏の林に呼び出し、仲魔に攫ってこさせた「保存食」を与えつつ京都市内で司令から聞いた情報をリークする。が、ある程度話した所で姿の見えないPC5を不審に思って他のPCが探しにきてしまう。他の悪魔はいち早く逃げたものの、その場に残される勇とPC5。どう言い訳しようか、と考えていると勇が木のうろから「保存食」を取り出しつつ、こう言った。

「ごめんなさいなのニャ。私たち、ど〜しても我慢できなかったんで一匹食べちゃったのニャ。それがPC5に見つかって怒られてたのニャ。申しませんニャア…」

全く、完璧な言い訳である。無論PLはこれまでのやり取りを全て知っているのだが、突っ込み所が無いので「もうするなよ」と釘を刺す位しかできなかった。恐ろしい猫だ。

 さて、その夜。外ではまだ騒いでいる連中も居る中、PC1はPC2とPC5を呼び出す。昼間、司令が言っていた事への対処を考えるためである。PC3はあからさまに司令(というかメシア教)寄りであり、PC4はこれまでのセッション中の態度がはっきりしなかったために今ひとつ信用できず、どちらも呼ばれなかった。そこで、PC1は自らの真情を吐露した。彼は、第三部隊の悪魔達を見捨てるつもりはなかった。人肉を食らう化け物といっても、あのように無邪気に慕ってくる連中を騙して殺すつもりはない。しかし、ここで問題が1つ。もしも彼らが人肉を食べるのが止められないのなら、今はガイア勢力にせよメシア教にせよ敵が居るから良いが最終的には食料を味方に求めねばならなくなる。PC1には京都市民を見捨てるつもりも無かったので、これは非常に困った事になる。そこで、参考人(勇)が呼ばれた。彼女曰く、人肉を食べなくても彼女たちは弱体化するだけであり、周囲に敵が居ない状態ならば問題ないとの事である。尤も、勇はメシア教を敵視しており、現状で肉食を止めるつもりは無い、とも言い切った。この時点で、ほぼ3名の方針は決まった。福井のカオス勢力と手を組み、京都のメシア教徒を駆逐する。これが成功すれば、第三部隊も京都市民も助かるはずだ。さて、それでは他のPC達はどうしているのか、とPC2がESP能力で透視してみる。するとそこには、驚くべき光景が広がっていた。

 一方その頃、PC3とPC4の所に、監視役が訪ねてくる。村の外で、メシア教のテンプルナイトが彼らを待っているというのだ。彼らは、今ひとつ信用できないPC2やPC5の居ない所で第三部隊を始末するための計画の細部を詰めに来たらしい。ここで、PC4はメシア教に協力する事は約束できない、と言い出す。無辜の市民が殺される危険性を無視できない、というのだ。そこで、テンプルナイト&PC3による説得が開始される。様々な条件交渉の末、改宗の可能性のある相手には決して早まった事はしないとの条件で、PC4もメシア教への協力に合意した。早速、テンプルナイトとPC4の間で交わされる握手。しかし、これを覗き見している者が居た。PC2である。PC2のESPは、丁度この瞬間を捉えたのだ。

 一転して大慌てとなるPC1他。既にテンプルナイトとPC4が握手している!福井の陥落を待たずに、もうじきメシア教徒の軍団が現れるに違いない!こうなったら巧遅よりも拙速が良い、と勇を通じて第三部隊全員に号令。全速力で福井に向かう事にした。又、PCたちは最後尾にて時間稼ぎをする事となった。この騒ぎは当然ながらテンプルナイト達にも知られる。テンプルナイトは「自分たちが出て行くと連中が混乱するだろうから」と状況の把握と対処をPC3、4に頼む。

 外に出てみると、既に第三部隊の悪魔達は行進を開始していた。当然ながら、PC3とPC4は他PCに状況の説明を求める。ここで、PC5を中心に

「第三部隊の連中が空腹を我慢できないと言い出した。暴走されるよりは、と思い、我々は食料を求めて福井のカオス勢力の本拠地に攻撃をかける事にした」

といった感じで言い訳開始。これが(この場で戦闘開始となったら袋叩きが怖かった事もあるのだろうが)通ってしまい、「じゃ、頑張って」とばかりにPC3、4は彼らを送り出してしまう。そのまま、第三部隊は夜の闇に消えていくのだった

 戻ってきたPC3、4に対してテンプルナイトは大激怒である。

「そんなものはこの場を逃れたいための方便に決まっている!百歩譲って彼らの言っている事が事実だとしても、それは第三部隊が制御できなくなっているという事じゃないか!何で黙って行かせたんだ!?」

(GMが)机を叩いて怒る。ともかく、これで第三部隊の離反は決定的になった。善後策を考えるために、一旦京都市内に戻るPC&テンプルナイトであった。

5.京都市決戦

 脱出に成功した第三部隊は、福井で現地のカオス勢力と合流した。これまで戦ってきた者同士、諍いの種は多かったが、京都市のメシア教徒が共通の敵であるという点では意見が一致。ここに、対メシア同盟は成立した。

 一方、京都市内では対第三部隊戦の準備が着々と進められていた。ここで、こちらに残ったPCたちには第二部隊の説得が司令から依頼される。どうやら、第二部隊は参戦を渋っているらしい。理由を聞きに行ってみると、第二部隊長は以下のように状況を説明した。

1)我々は第三部隊の離反について、第一部隊及びメシア教首脳部が何かしたのではないかと疑っている。
2)メシア教が京都市民に対して害意を持っていない確証が無い
3)以上の理由から、第一部隊に協力して第三部隊と戦うつもりは無い。ただし、市民が戦闘の巻き添えとなるのは何としても避けたいので市民の保護は最優先で行う。

PCたちは色々と言ってみるが結局隊長の意見を翻す事はできなかった。そこで、実際に現地で事情を聞いてみるという最終手段に出る。このまま福井まで飛んで、残りのPCたちに話を聞こうというのだ。これには隊長も同意し、早速ヘリが用意された。

 こうして福井にて再び合流したPCたちだったが、結局意見対立の溝は埋まらなかった。又、どちらも京都市民に対して害意が無いことははっきりし、第二部隊の参戦も絶望的となる。ここで、意気消沈していたPC4に対してPC5は「あなたの理想を実現するつもりなら、私たちとともに戦った方が良いんじゃないの?」寝返り工作を開始する。これは成功し、結局PC3だけが京都市へと帰る事となった。(この時点では、一応かつての仲間だし、と袋叩きにするのをPCたちが躊躇した)

 さて、残るは最後の決戦である。第三部隊と共に京都市に迫るPCたち。これに対し、北山付近で防衛線を張るメシア教徒&PC3。司令も大天使としての正体を現し、全力でPCたちに向かってくる。しかし、この戦闘で目立ったのは司令ではなく、天使の力を得たPC3だった。PC1が大天使と切り結ぶ間に後衛に迫り、裏切りの代償とばかりにPC4に猛攻を仕掛け、遂には殺害してしまう。さらに次の獲物(PC2、5)に取り掛かろうとするも、大天使が倒れて時間切れ。彼は挽回不可能な状況となった戦場に見切りをつけ、東の空へと飛び去った。これ以上被害を出すよりは、と他PCも彼を追わず、戦闘はカオス勢力の勝利に終わった。

 これで、シナリオは終了である。以後、京都市はカオス勢力の都市として存在する事となる。悪魔と人間が共に生きていく世界を目指して、生き残ったPCたちは努力を続けるのだった。
セッションレポート > 真・女神転生II誕生編 | comments (1)

Comments

左馬 | 2006/01/20 23:15
い、イヴの交流セッションでなんちゅーことを。
mono君、きみの猫娘NPCは危険すぎるYO!
あとで詳しく教えなさい(笑

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