子供を攫う、犬グドン?

3月12日 3部 Part1 システム:無限のファンタジア GM:白兎

PBWで知られる「無限のファンタジア」。R&RのTRPGバージョンを、実際やってみる企画だ。白兎氏曰く、雰囲気を味わうため、なるべく付属シナリオ原文のままで生(ナマ)「無限のファンタジア」を試みたとの由。

PC1:ノゾミ ヒト/重騎士(アーマーナイト) PL:mono
PC2:レン セイレーン/医術士(ナースウィッチ) PL:U氏
PC3:プレアデス ストライダー/忍び(シャドウ) PL:S君
PC4:マーニー エルフ/牙狩人(ハンター) PL:小荒
PC5:シェイ ドリアッド/紋章術士(エンブレムマスター) PL:左馬

早速できた1レベル冒険者たちは、なぜか全員女性PCである。パーティ名は「星の旅団」。もっとも平凡な冒険旅団パターンだ。
ノゾミは我が道を行く団長。影の実力者プレアデス。後ろ向きなマーニー。レンの趣味は誘惑。ブレーキ役にして後方支援火力がシェイである。

・・・・・・今回受けた依頼だが。
街道外れで犬グドン(頭が犬、身体が人間のモンスター。ゴブリンやコボルトに相当)に子供が攫われる事件が相次いでいる。子供たちを救出してきてほしい、というものだった。

!!!!!! CAUTION !!!!!!

以下には、
「無限のファンタジア」ルールブック付属シナリオ1の、
ネタバレ感想があります。

未プレイの方で、シナリオの内容を知りたくない方は、
この先を読まないで引き返して下さい。

!!!!!! CAUTION !!!!!!
街での芳しくない聞き込みを切り上げ、現地へ。
誰かを囮にしようかとの案も出たが、小柄で子供に見えそうなメンバー(レンやシェイな訳だが)は戦闘力がなく、何かあった時に対応できないので却下。
歩き回って、犬グドンと遭遇するのを待ち、見つけたら後をつける作戦で。

GM「じゃあ、貴方たちは街道を6時間歩きました」
PC一同「それで、どう? 出てきた?」
GM(コロコロ)「ダメですね。また6時間歩いてください」
PC一同「ちょっと待て。」

どうやら、6時間歩くごとに、D20を振って1が出たら、くだんの犬グドンと遭遇するらしい。
シナリオにそう書いてあるとのこと。勘弁してくれ。

(2005/03/27追記:子供を囮として連れて行って泣かせれば、D20で4以下ぐらいに確率が増えるとのコト。連れていかねえっつーの。

開き直って、肉を炙る匂いでおびき出し作戦に変更。
おーおー、出てきたぞ。ふふん、雑魚めが。1匹、2匹・・・・・・?

GM「前衛に斧持ち犬グドン5匹、後衛に弓持ち犬グドン5匹が」
PC一同「って、多いだろ!!」

隊列組んで、襲い掛かってくるし。
コチラの配置は、前衛に、団長の重騎士ノゾミと忍びプレアデス。
後衛に、牙狩人マーニーと紋章術士シェイが医術士レンを挟む格好。
前衛が薄いが、相手は犬だし大丈夫・・・・・・と思ったものの。

戦闘開始後すぐに、団長のアーマーが紙であることが判明。犬グドンは「技」攻撃なのに、団長は「技」の能力値(=回避値)も防御点も低いのだ。一撃で、団長のHPが3分の1持ってかれる。プレアデスは、ひらりひらりと避けてるのに。しかも斧犬グドンはなかなか落ちない。集中攻撃しても、団長の攻撃を避ける上に、残り3人が当てても僅かに残して次ターン攻撃してくる。ウチの団長は、犬グドン以下なのか?

ノゾミ「私は『列強の盾』となるのだぁー! でりゃあっ!!」(スカッ)

・・・・・・。

弓犬グドンは後衛を狙ってくるが、これまた3発命中するとヤバげなダメージ。レンはあっちを治し、こっちを癒しで大忙しである。もはや消耗戦に持ち込んで、1匹ずつ落としていくしかなかった。

序盤一発目の雑魚戦闘にして。

原因は明らかだ。我々1レベル冒険者では、全体攻撃アビリティに手が届かないのである。
(たとえば、シェイの場合、『エンブレムシャワー』という全体攻撃アビリティを装備できるが、1レベルで使えるCPでは『エンブレムシャワー』4発以外何もできない役立たずとなる。)

これがSWなら、ゴブリンどもの真中へスリープ一発なんだがなあ。
けっきょく回復は偉大で、削り倒して残り1匹まで追い詰めたが。

・・・・・・こいつら、めちゃ統制取れてるよ。頼む、逃げてくれ。
だから、士気判定に成功しなくていいって。
・・・・・・無理やり逃がして後を追いましたけどね。

この戦闘で、我々は保有する活性化アビリティの半分以上を消費してしまった。

まだ、ダンジョンが残ってるのに。

犬グドンの洞窟までたどり着いたものの、異常にびくつく我々。
1シナリオ中での制限回数がある活性化アビリティは、寝ようが街に戻ろうが何しようが一切回復しないことに、今さら気づいたのである。団長の攻撃は『大地斬』(攻撃強化)がないとゴミだし、レンの『癒しの水滴』(ヒーリング)も残り少ない。

とりあえず、プレアデスが『ハイドインシャドウ』で影に同化して気づかれないよう先行偵察。地下への階段以外は、特に何もなし。団長も使えそうなボロい肉切り包丁が見つかったので、拾って帰って来ただけ。

(本当は洞窟内でもランダム遭遇があったらしいが、GMは記述を見なかったことにしたようだ。というか、そもそもシナリオにマップが書いてなかったので、GMが自作したらしい。S=Fの流用で。

地下を覗くと、犬グドンが2匹。子供たちを檻に閉じ込めて見張っている。

GM「犬グドンは子供たちを剣でこづいたり、小○をかけたりして泣かしているね」
PC一同「・・・は? 何やってるんだこいつら?」

泣かせている意味が皆目不明。子供が泣いてないと何かマズいのか?

警戒して辺りをチェックしたが「ゴキブリが走っただけ」と言われちゃしょうがない。2匹なら、奇襲すれば楽勝だ。あっという間にシェイが1匹を『マリオネットコンフューズ』で混乱させ、もう1匹を団長らの集中攻撃で肉塊に。子供たちが泣き止み、檻を開けて助け出したところで。

GM「そのとき、君たちの頭上から巨大な蜘蛛がするすると
PC一同「待てえ! さっきあれだけチェックしたろ!」
GM「すまない。本当にすまない。しかし、シナリオに『PCは背後を取られる』と書いてあるんだ。

そうか。シナリオに書いてあるんじゃあ、しょうがないな

巨大蜘蛛の身体に人間の頭を持つモンスター、ディミーヤ。
後衛が殴られそうになるが回避して、列を入れ替える。幸いにして、奴は階段を降りた手前にいるため、迂回すれば逃げられそうだ。その前に殴られるが。
問題は、すでに全員のアビリティが切れかけていること。『列強の盾』を自認するノゾミ団長が壁になろうとするが、『大地斬』は分厚い装甲をろくに通りもせず、お返しの一撃で吹き飛びかける。後衛のPCなら軽々と死ねるダメージだ。最後の『癒しの水滴』を消費。万事休すか。

いや、まだだ!
我々にはグリモアエフェクトがある!
誰かPC1人が幸運度を1点消費すれば、奇跡の加護が使えるのだ!
まず全員でD20を振る。よし、最小の目で4が出た! 
これで、D20を振るはずの下方ロールを、出目4として判定できるぞ!
・・・・・・『マリオネットコンフューズ』8倍成功!
さすがのディミーヤも「心」では対抗できず、混乱したところで!

子供たちを誘導し、さっさと逃げ出すPCたちであったとさ。

わーい、ミッション達成したよ。
めでたしめでたし。

【終】



@感想@

最初の犬グドン多すぎ。我々も慣れぬ戦闘で手間取った面はあるが、それにしても。グリモアエフェクトをばんばん使うのを想定して、バランスを組んでいるのだろうか。

もう一つ、ダンジョンの存在理由がおざなりすぎ。ディミーヤが子供の泣き声を嫌うため、犬グドンがディミーヤから自らを守る手段として、子供を攫って泣かせていたのか、とは後から推測できるが。伏線のカケラもなくては対処しようがない。

あと、犬グドンに対し、そんな面倒くさいことするなら初めから引越をしろよ、とのツッコミがPLから多数入った。

・・・・・・GM白兎氏と我々PLの受難は、もう少し続く。
セッションレポート > 無限のファンタジア | comments (2)

Comments

左馬 | 2005/03/24 23:04
GMから補足メールを頂いたので転記しておきます。

白兎氏wrote:
>グリモアエフェクトは、
>全員がダイスを振って、
>その中の最小の出目を自分がふった出目として扱う。
>もし最小値が複数個でたらそのでた個数を
>その出目の時の成功レベルにかける、
>というルールです。
>
>【例】
>12,9,6,5,4
>だったら、4が出目となる。
>これが、12,9,4,4,4
>だったら最終的な成功レベルを3倍する、
>となります。
>
>幸運値は、セッションに要した実時間1時間につき
>1点もらえます。
>最高で20点までためられます。

むむ、そうだったのですか。
グリモアエフェクトを使った時は、判定ダイスを小さくするのではなく、D20で振る判定を肩代わりするのですね。
ちと勘違いしておりました。

あと、幸運値がプレイ1時間で1点回復するなら、グリモアエフェクトもけっこうバンバン使えますな。
初っ端からガンガン使えばよかったかも。
次はそうします。
・・・次、あるのかな?
左馬 | 2005/03/23 00:55
ちなみに団長は、自分の初期装備が棘付き鉄球のメイスだと思いこんでいたらしい。
しかしよくよく見ると、ただの木の棒だった。

ショックを受ける団長。

ボロい肉切り包丁に持ち替えた方が強かったのは、いうまでもあるまい。

Comment Form