シカゴにて

 ヴァンパイア・ザ・レクイエム GM:K

俺はシカゴに住むしがないヴァンパイアだ。

ノスフェラトゥっていう氏族名で呼ばれたりもするな。

外見はまぁ、「13日の金曜日」にでてくる殺人鬼がホッケーマスクを外した姿を想像してもらえりゃ、おおむね間違っちゃいないさ。

そんなB級ホラーでしかでてこないような吸血鬼が経験した話を簡単にあんたたちに語ろうじゃないか

以下、激しくネタばれ
 人間だった頃の恋人に出会って、「獣」に飲まれて暴走しちまった俺が見たのは今にも灰となって消えそうな哀れな新米吸血鬼君だったんだ。

ご丁寧に俺の右手にはべっとりと奴の血がついているときてる。

慌てて俺は仲間を呼んで、一緒に事態の隠蔽に乗り出したのさ。

なにせ、シカゴじゃ同属殺しはご法度だからな。

え!?悪いことしたら懺悔しなきゃって?

ははは、俺も10年前、人間だった頃はそんないい奴だったぜ。

賄賂やら色仕掛けやらで調査した結果、ちょうどはめやすそうな吸血鬼がいたんで、そいつの家にちょっと秘密でお邪魔して、遺品を隠した。

そうしておいて、俺が殺した吸血鬼の恋人をけしかけて遺品を発見させたってわけだ。

俺たちは保身成功どころか、手柄まで手に入れちまったってわけだな。

ミスをきちんとリカバリーできるのが一流なら、ピンチをチャンスに変えれる俺たちは超一流ってところかね?

まぁ、けしかけた恋人が発狂しちまったのはご愛嬌ってことで。
感想 > その他 | comments (0)

Comments

Comment Form