タルタロス誕生

6月18日 2部 システム:三国志演技 GM:蟻人

PC1(新入生M):武人。トロイア王族の血を引く寡黙・果断の男。
PC2(Kさん) :文人。金髪クルクル巻き毛の美少年。PC1の従者。
PC3(DAWN):商人。部族の戦士を率いるバルバロイ。
PC4(R)   :女傑。義賊の頭目。

以下の内容には、シナリオ内容の深刻なネタバレが含まれます。このシナリオに今後再利用などで参加する可能性のある人は、読まない事をお薦めします。
 ギリシア神話の世界でのシナリオ。普通に神々がNPCとして登場する。「おお、突然助けてくれる人が」を使ったら、ヘルメス神が助けてくれたりする。

 PC達はトロイア側で参戦。トロイア王家の血を引くPC1を中心に、アキレスの人間離れした強さやパリスの不甲斐なさに振り回されつつもどうにか戦いを続ける。が、ある夜を境に状況が一変する。

 その夜、PC1とPC2の前にアポロン神本人があらわれる。曰く、「悪い知らせがある。神々の会議で、この戦争はトロイア側が一度大勝利を収めた後に敗北し、滅亡する事に決定した。」との事。理由を問うと、パリスに恨みがある女神ヘラとアテナが強力にプッシュしたとの事。我々人間の奮戦は、女神の感情によって覆されてしまうらしい。

 何をどうしても、負ける事が決定したというのだから当然ではあるが、トロイア側上層部は大騒ぎである。結局ヘクトル王子は滅ぶとしてもトロイア武人の勇猛さを見せつけ、叙事詩に残る戦いをしようと決意し、PC1もこれに同調する。が、アイネイアス及びPC2とPC3はこのままで終わるつもりは無かった。PC4を巻き込み、文人を中心として起死回生の策を巡らせる。

 その策とは、一言で言えば「トロイアを内部クーデターによって滅ぼし、国名を変更。その後に新生トロイア(仮)がギリシア軍を追い払う」というものである。確かに予言によるとトロイアは滅ぶらしい。が、ギリシア軍によって、とは一言も述べられていない。

 様々な困難を超絶能力を駆使して排除し、新生トロイア改めタンタロス(ギリシア神話の地獄の名。アポロン神はPC達に、神々の決定に逆らうとここに落とす、と脅していた)はアイネイアスを王として誕生した。そして見事、ギリシア軍を追い払う事に成功した(李、桃に代わって斃るが使用され、アイネイアスは死亡した)。事が成った後、拘束されていたヘクトル及び武人は解放され、全ての事情を知らされた(事情を知っていると、彼等も神の決定に逆らった事になってしまうため、ここまでの行動は彼等に対して完全に秘密にされていた)。

 そして、エンディング。旧トロイアの民を連れて新天地を求めるPC1を除くPC達は、神々の前につれてこられた。目の前には、大神ゼウスその人の姿がある。ゼウスはPC達に、何故神の決定に逆らったのかを問いかける。それに対する各PCの応えは以下。

・PC4:人が神に逆らって何が悪いのか!?→悪いわ!と雷撃。地獄行き。
・PC3:トロイアを救うために全力をつくしたのみ。
・PC2:武人を守りたかった。しかし、僕は何と恐ろしい事をしてしまったのか…。

 PC2とPC3には命乞いの機会が与えられた。命数判定である。これに、PC3だけが成功。ゼウスは、「言い残す事はあるか?」と雷を振り上げる。GM曰く、「何かうまい事が言えれば、助かるかもよ」。しかし、この期に及んで命乞いなどする気は無かった私は「ならば言ってやろう。不死なる神々よ、今回は我等定命の者の勝ちだ。ハハハ」と言い放ち、命乞いをしようとしていたPC2を巻き添えにして夜空の星となった。

 アイネイアスも死んでしまったし、歴史(神話)が派手に変わったなあ。非常に楽しいセッションだったけれど、途中からPC1が完全に蚊帳の外になってしまっていたのは問題でした。つい、悪乗りしてしまった所はあるかも。
セッションレポート > 三国志演技 | comments (2)

Comments

DAWN | 2005/07/02 10:57
修正感謝です。なるほど、「タンタロス」にはそういう意味があったのですか。勉強になります。

しかも、実は自分では「タルタロス」と書いていたつもりだった(だから本文中の解説がああなっているわけです)ので二重の間違いですね。うーん、この辺の固有名詞は奥が深いですねえ…。
蟻人 | 2005/07/01 22:54
しょーもない突っ込みで申し訳ない。

ギリシア神話での「奈落」はタルタロス。

タンタロスは神々に逆らって地獄で永久の罰を受けている人間の名前です。
ほら、水に浸かっているが飲もうとすると水が逃げていって乾きが癒されることはない、ってあの人のコトです。

だからそう、Kさんが主張した国名「タンタロス」は神も恐れぬ名前、という意味があったワケです。

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