森羅万象依田芳乃

システム:BBT GM:金目鯛の煮付け

6/8の二部に行われたセッションのレポートです。

今回のシナリオは、「アイドルマスターシンデレラガールズ」のキャラクターが登場する、デレマスBBTのセッティングで行われました。

・PC紹介

PC1:野々原茜 PL:N/A
ルーツ:コズミックホラー(落とし子)/イレギュラー(守護者使い)
カルト集団「アカネちゃんメーカー」によってアカネちゃん人形とともに召喚された邪神の落とし子。
勝手に分裂する性質があり、野放図に分裂すると世界を埋め尽くし、滅ぼしてしまう。そのことを嫌って教団を滅ぼし逃げ出した。
普段はウザカワ気丈にふるまっているが、周りがヤバいときはツッコミにまわる。

PC2:白雪千夜 PL:怪竜
ルーツ:ハーミット(魔狩人)/ハーミット(魔狩人)
幼いころに魔物に家族を奪われ、魔狩人に技を習って復讐を果たした魔狩人。
その後も魔物を狩っていたが、吸血鬼である黒崎千歳に敗れる。
殺されるか血族にされる覚悟を決めていたが、気まぐれで人間のままそばに置かれることになった。
お嬢様以外には冷淡。魔物に対しては反射的に殺意を持ってしまう。

PC3:ヘリア・コナー PL:Spada
ルーツ:セレスチャル(ヴァルキリー)/セレスチャル(ヴァルキリー)
天使系アイドル。かつては見込みのあるファンを英雄認定し、エインヘリャルにする仕事をしていたが、ある時人間と恋に落ちてしまい、自分の仕事に疑問を持ち始めた。
一ノ瀬志希と仲がいい。彼女の才能はヴァルキリーの祝福を受けているのではないかと疑いを持っていて、付きまとっている。

PC4:夢見りあむ PL:gho
ルーツ:イレギュラー(ダメ半魔)/フルメタル(造られた怪物)
ある錬金術師に作り出されたホムンクルス。欠陥品として廃棄され、そこをプロデューサーに拾われた。
その出自から、承認欲求が非常に強い。よく炎上する。

・NPC紹介

依田芳乃
ルーツ:セレスチャル(神格)/ハーミット(巫女)
独特の雰囲気をまとった和装のアイドル。失せ物探しが得意。愛称よしのん。
ファンはよく、彼女を幻視したり彼女の声を幻聴で聴いたりしている。

藤原肇
ルーツ:イレギュラー(魔剣)/ネイバー(巨人)
陶芸家の祖父がいる。陶芸に行き詰まり、それを打破するためにアイドルに挑戦している。
頑固な性格で、土と仲がいい。

一ノ瀬志希
ルーツ:ストレンジャー(マッドサイエンティスト)/ストレンジャー(名探偵)
天才肌のケミカルアイドル。失踪が趣味。

・用語説明

黒い羽根:エゴの力の結晶のようなもの。持ち主の願いを、ゆがんだ形で叶える。

よしのん濃度:場に存在する依田芳乃の濃さ。0だと全く存在しない状態。3だとライブ会場くらいで、6を超えると実体のある依田芳乃が単位面積当たり平均二人以上存在することになる。
ヘリアがある日、プロダクションでのんびりしていると、興奮した様子の一ノ瀬志希が訪れる。彼女はどうやら依田芳乃とさっきまで一緒にいたらしく、そこで何か新しい興味の対象を見つけたようだ。
熱を上げる志希を心配するヘリアだったが、本人はどこ吹く風でその日は分かれることになった。
そして翌日、志希が行方不明になったという報告がヘリアのもとに届く。失踪自体はそう珍しいことではないが、どうも昨日のことが気になったため、ヘリアは彼女の失踪について調べてみることにした。

茜がある朝起きると、視界の端に依田芳乃が映る。よくよく見つめてみると、大量の依田芳乃が困り顔を浮かべて佇んでいた。さらに、助けを求める幻聴までもが聞こえてきた。
それに対して茜は、「アカネちゃん以外が増えるなんて許せない!」と怒りを露わにし、この異変を調べることになった。

同日、千夜が事務所に出社してくると、千川ちひろが困った表情で尋ねてきた。なんでも、山紫水明(依田芳乃と藤原肇のアイドルユニット)がライブツアー中に行方不明になったらしい。
捜索依頼を出すちひろに、お嬢様からの頼み以外は聞けないと渋る千夜だったが、ちひろがお嬢様に根回ししていたために探しに行くことになった。

一方そのころ、りあむは日課のSNSチェックをしていた。
そこでは、「謎の美少女が視界の端に見える」「依田芳乃の声がどこからともなく聞こえる」といった書き込みが散見された。
さらに、肇さんからもらった陶器が突然後ろで割れ、事件の気配を感じたりあむは、割れた壺の写真をSNSに投稿してから調査に乗り出すことにした。その投稿は炎上した。

 各々が調査のためにアイドル事務所を訪れたところ、とりあえず山紫水明の二人を探してみようということで、彼女たちが消息を絶った岡山に向かうことになった。
 道中、情報を調べてみると、一ノ瀬志希がPの被り物をした謎の男、Pヘッド(アイドルたちに黒い羽根を与え、エゴを暴走させている存在)に接触されたということや、暴走した一ノ瀬志希が依田芳乃から権能を奪い、岩手にためていることがわかり、茜たちは岩手に進路を変更することになった。
 また、依田芳乃は元々困っている人々を助ける概念そのものであり、彼女の力は日本中に偏在していること、彼女のファンがよく「よしのんの声が聞こえる」「よしのんがセンターで踊っている」という幻聴幻覚を見ているが、これは幻覚などではなく、依田芳乃を希求するあまり偏在する彼女の力が彼女の姿に見えていることなども分かった。
 そんな依田芳乃の力が、彼女の存在を希求していない一般人にまで見えるということは彼女が日本中に偏在する彼女の力に指向性を与えたということである。こんな大規模な力を行使するためには莫大な力が必要であり、この力を行使し続ければもはや彼女は半魔として人間と共に生活することはできないだろう。茜たちは焦りを覚えながらも、岩手に到着した。

 岩手には、全国各地の依田芳乃から吸い上げた力がためられている貯蔵庫があった。これを破壊し、茜たちは岡山に向かった。
 ところが、大阪には志希の薬物で暴徒と化した民間人がいた。町中に溢れた小さな依田芳乃を大量の大阪のおばちゃんたちが追いかけまわしていて、茜たちが依田芳乃の一人を匿うと「何やアンタ、髪の毛真っピンクに染めて、不良なんか!?」といいながら襲い掛かってきた。
難なく撃退する茜たちだったが、大阪のおばちゃんを殴るところを運悪くカメラに収められてしまったりあむは炎上した。

 艱難辛苦を乗り越え、岡山に着くと、結界が張られていて出入りができないようになっていた。何とか力を合わせて突破した先には、人里離れた山小屋があり、そこに依田芳乃と藤原肇が避難していた。横たわった依田芳乃に藤原肇が必死に力を注いでいて、これのおかげでまだ依田芳乃はかろうじて人としての形を保っているようだ。
しかし彼女の輪郭は大分ぼやけていて、このままでは彼女の存在は空間に溶けていってしまうだろう。そこで茜たちは愛と罪の力を藤原肇に受け渡し、彼女に依田芳乃の人としての”器”を作ってもらうことにした。そこに依田芳乃の存在を降ろし、元の彼女に戻そうという作戦だ。
 復活した彼女たちによると、一ノ瀬志希はここのさらに山奥にある研究所で、依田芳乃の力を半分ほど奪ったらしい。
 隠された通路を辿っていくと、怪しい研究所が建設されていた。中には黒い羽根のせいで暴走した一ノ瀬志希がおり、会話の甲斐なく襲い掛かってきた。
 一ノ瀬志希は奪った依田芳乃の力でよしのん濃度を操作し、さらに分裂して行動してくるが、依田芳乃が彼女の力を茜たちに分け与えたため、茜たちも三人に分裂して戦うことになった。
 研究所に仕組まれた機械式の罠などに苦戦しながらも、何とか一ノ瀬志希の無力化に成功すると、彼女の懐から黒い羽根が転がり落ちてきた。

 無事に事件は解決し、茜たちのおかげで山紫水明のライブは大成功をおさめたのだった。
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