別世界のサイダー!

システム:クトゥルフの呼び声 GM:tomita

PC紹介
PC1 根来与一 (PL サンダビーダ)
銃刀法違反で逮捕歴のあるガンマニア
PC2 法月豪 (PL よみしき)
労働問題に関心が強い弁護士
PC3 猫山テト (PL 金目鯛の煮付け)
動物関連の怪しい前職を持つ女
PC4 水道院渡(PL ぼんち)
清涼飲料水レビューに強いYouTuber

PC達の下に「エイルル社」なる企業から手紙が届く。なんでも製品のモニターの依頼らしい。ほんの1、2時間で数万円が支給されるという非常に割のいい仕事であり、PC達はすぐに参加を決める。
翌日、PC達が指定された赴くと、担当者からすぐにサイダーを渡される。飲むと普通のサイダーのようだが、どこか磯臭いような風味が感じられる。そんなことを思うが否やPC達は突如意識を失うのであった。
PC達が目を覚ますと、そこは見知らぬ小部屋であった。同じ部屋にいた見知らぬ老人から聞き出したことによると、ここは奇怪で恐ろしい連中が支配する船舶の一室なのだという。そんなことを話していると、突然部屋にエビの被り物をした奇怪な人物が入ってくる。彼が言うことには、PC達に彼らが行っている漁を手伝ってもらいたいそうだ。逃げ出そうとしたり暴れるようなら暴力も辞さないが、無理矢理に働かせるつもりはないらしい。「無理矢理に拉致されて協力などできるか」「早く家に帰せ」といったPC達の抗議にも一切耳を貸さず、怪人は「手伝いたくなったら漁を手伝え」と言って去っていった。
怪人が去ったあと老人から詳しい事情を教えられるPC達。なんでもここは元来はを老人の所有する漁船だったのだが、ある日突然怪人たちに乗っ取られたらしい。老人の仲間の乗組員たちも怪人らが出す食事を食べて暮らしているうちに彼らと同じ怪人になってしまったそうだ。老人自身やPC達も怪人に変貌するのは時間の問題だという。PC達が自らの体を確認してみると、のど部分に見知らぬエラが出来ているのがわかってしまう。
とにかく船を抜け出すすべを探さねば怪人になってしまう。PC達は部屋の中にあった小物を使って即席の武器を作り、隣の寝室へと向かう。そこには怪人が一人こちらに背を向けるようにして座っていた。怪人が頭にかぶったエビの被りものを外すと醜悪な半魚人のような素顔があらわになる。PC達は怪人がこちらに気付いていないことを幸いに闇討ちを仕掛けるが失敗、怪人に警戒を向けられてしまう。「これは挨拶の一種だ」などという苦しい言い訳で何とか怪人を丸め込んだPC達は、怪人が立ち去った後で寝室を本格的に捜索する。すると、怪人の一人のものと思しき手記が見つかる。そこには一般的な船員だった男が、徐々に精神を蝕まれ、怪人へと変貌していく様がありありと描かれていた。怪人たちは「クトゥルフ」なる存在にささげるために漁をしていること、理由は不明だが量の最中に汽笛を鳴らしたり無線通信をしてはいけないらしいということも記されていた。さらに寝室には脱走防止用と思われる麻酔銃が隠されていた。
そのようにPC達が寝室を調べていると、何やらおいしそうな匂いが漂ってきた。どうやら上の食堂室からのものらしい。上がってみると果たしてそこには極めておいしそうな魚介のスープがたっぷり入った鍋があった。船の食事を食べると怪人に変貌するという話であったが根来と水道院そして老人までもが空腹に耐えかねてスープを飲んでしまう。飲んだ瞬間見たこともない不気味な深海に沈む神殿のごとき建造物の映像が脳裏に浮かぶ。そして空腹は満たされたものの、のどのエラはより克明なものになってしまった。
PC達が食堂にいると、怪人が一人現れてスープを勝手に飲んだことを咎め、甲板に出て漁の手伝いをするように指示する。数名の怪人らに混ざって魚介の水揚げ作業に精を出すPC達。暫くすると食事休憩の時間となり、怪人たちは食堂へと向かう。そして過酷な労働による空腹に耐えかねて法月も禁断のスープに手を出してしまうのだった。
船から逃げ出す手段を得るため、PC達は操舵室へ向かうことにした。怪人たちが食事を終えて量を再開した頃合いを見計らってひそかに操舵室に侵入することに成功したPC達は、操舵室に隠されていた銃器を確保し籠城の構えを取る。そして手記の記述を参考に無線機で助けを呼ぶと同時に汽笛を鳴らす。甲板で作業していた怪人たちも以上に気付いて操舵室になだれ込んでくるが、PC達は銃撃や格闘によってこれを退け、ついには怪人を全滅させる。それと同時に海の奥底から強大な影が近づいてきたが、これも済んでのところで振り切ることに成功する。
何とか難局を切り抜けたPC達は無線を聞きつけやってきた海上保安庁の船舶に助けられる。船上には怪人たちの死体が残っていて非常に凄惨な有様ではあったが、事情が事情ゆえにおとがめなしで帰宅することが出来たのだった。
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