オペレーションCoCに賭けろ‼︎

システム:クトゥルフの呼び声 GM:サンダビーダ

あらすじ
東京周辺の人々が一斉に身体中から血を吹き出し、死亡した。色々あって抗体を持っていたPC達は世界を救うため、東京へと向かう。

PC紹介
PC1:上条 翠 25歳 女性
製薬会社のMR。
PC2:大和 笹郎 62歳 男性
狩猟が趣味のおじいちゃん。
PC3:河野 拓馬 26歳 男性
防大卒の自衛官。
PC4:尾形 航基 25歳 男性
機械いじりが趣味の医者。

※PCのPOWは4D振って3D選んでいいという謎のボーナスが与えられた。
※武器ページのコピーが渡され、ここに載っているものは大体使っていいだろうって言われた。
本編
 PC達は、以前受けた新薬の臨床試験について、厚労省が開く説明会に招かれ、東京へと電車で向かうところだった。余裕を持って到着するはずの時間だったが、電車が途中停車してしまった。暫くして運転再開のアナウンスが流れた直後、PC達を除く電車に乗っていた全員が身体中から血を流し、倒れた。

 他の人々が既に死んでいる事を確認したPC達は、ひとまず外に出て、周囲の様子を見る事にした。街では人々が皆倒れ、至る所で車の衝突事故が起きていた。被害の大きさを認識したPC達は、知り合いに電話をかけて安否確認を行った。東京にいる人々には繋がらなかったが、長野にいる笹郎の狩猟仲間は無事だった。
 暫く歩いていると、遠くから拡声器による放送が聞こえてきた。
「厚生労働省です。生存者の方はこちらで保護します。」
 声の元に行ってみると、とりあえず安全な場所に案内され、そこで説明されるとのこと。自動運転の一人用自動車のようなハイテク乗り物に乗り、目隠しをして暫くすると、地下駐車場に到着した。そこでは、厚生労働省の事務次官が待っていた。

 事務次官さんが説明してくれた事を要約すると以下の通り。

・東京湾にクトゥルフが復活しそう。その余波で既に関東は壊滅、東京は謎の霧に覆われ状況がわからん。
・クトゥルフの復活を予見していた政府の上層部は「オペレーションCoC」なるものを秘密裏に計画していた。
・オペレーションCoCは既に準備ができており、計画の中心にいた博士の研究室に行けば発動できる。ただし研究室は東京(厚労省庁舎付近)の地下にある。
・今回の説明会は、臨床試験に使う薬に博士が謎の物質を混入させていた事が発覚したため開かれた。PC達が生存しているのはそのためかも。
・そんなわけで、東京に行ってオペレーションCoCを実行してほしい。
・厚労省には説明会に来ていた他の人々がいるはずなので、救出できそうならお願いしたい。
・必要な武器などは自衛隊から特別に支給される。

 そんなわけで、PC達は霞ヶ関へと向かう事になった。地下に掘られた秘密のトンネルにより、霞ヶ関とここは繋がっているらしい。また、研究室を指し示す特殊なコンパスと研究室の鍵、そして先程も乗ったような自動運転の乗り物が支給され、PC達は出発した。暫く走り、そろそろ霞ヶ関かと思われた頃、トンネルが謎の力で潰れて通れなくなっていた。コンパスはこの先を指しているので、仕方なく地上に出て、徒歩で向かう事に。
 地上に出ると、本来高層ビルが立ち並ぶはずの東京の街の中に、石造りでこの世の物とは思えない歪み方をした謎の巨大建造物が建っていた。悪い事に、目的地はどうやらあの建造物の中っぽい。謎建造物に近付いてみると、なんか魚類っぽい特徴を持った人の集団が歩いているのが目に入った。
 ひとまず銃を構えつつ、「何者だ?」と声をかけてみた。すると、
「聖戦士の方々ですね!お勤めお疲れ様です!」
 と返された。何の事やらわからないが、勘違いをされているらしい。襲われる心配はなさそうなので、一緒に建造物の中に入る事にした。

 入ってみると、中は一つの街のようになっていた。中央には異国から転移して来る事ができるエントランスゲートがあり、それを囲むように出店が並ぶ。奥には祭祀場があり、生贄を捕らえた牢獄や、聖戦士の兵舎などもあった。案内板を眺めていると、同行していたディープワンさんが話しかけて来た。
「そういえば、聖戦士の皆様は、もう生贄を捧げる儀式はご覧になりました?選ばれし信徒しか参列を許されないあの儀式は必見ですよ!」
 見ていないと答えると、祭祀場へ行く事を勧められた。儀式は30分毎に行われ、参列希望者には祭祀場前の広場で整理券を配っているらしい。選ばれし信徒とは。

 コンパスも祭祀場を指しているようなので、とりあえず祭祀場へ向かいつつ、色々見て回る事にした。出店では怪しいエビやタピオカジュース、東京ばなな等が売られていた。物珍しさにタピオカを買ってしまった笹郎は、タピオカ(?)と目が合ってしまいSANチェック。やばそうなのでさっさと離れた。
 次に生贄の牢獄に行ってみると、中には厚労省の説明会に来ていたのであろう人々が囚われていた。中には笹郎の狩り友がおり、1時間後の儀式で捧げられる予定らしい。急いで救出する事を約束して、牢獄を出た。

 祭祀場前は、整理券を求める人々でごった返していた。さらに広場にはダゴンの石像があり、撮影スポットにもなっているらしい。石像を見た翠がパニックを起こしてしまったので、拓馬と航基は彼女の介抱をしつつ、笹郎が整理券待ちの行列に並んだ。次の儀式の席は既に埋まってしまっていたので、1時間後の整理券を貰って立ち去った。

 聖戦士の兵舎に行ってみると、ここでもばっちり聖戦士と勘違いされたらしく、快く受け入れられた。中には武器庫があり、ライフル等の銃器だけでなく、C4爆弾やらロケットランチャーまで置いてあった。御誂え向きに使い方の説明書(読んでみるとそれぞれの技能が20%上がった)付き。ついでにこの街の地下について聞いてみると、そんなものがあるとしたら祭祀場の中だろう、と教えてくれた。

 街の中は回り終えたので、これからの計画を立てる事にした。1時間後には儀式に紛れて祭祀場に入れるが、それまでに人々が犠牲になってしまう。一刻も早くここを何とかするために、各地で爆発を起こし、混乱に乗じて祭祀場へと突入する事にした。計画については以下の通り。

1, 街に2箇所ある兵舎の武器庫にC4爆弾を仕掛ける。
2, 次に、ダゴン像と記念撮影をするフリをして足元に爆弾を置く。
3, 3つを同時に発破し、それと同時にダゴンにロケットランチャーをぶっ放す。
4, 混乱が起きている隙に祭祀場へ侵入する。

 武器庫に爆弾を隠し、ダゴン像の足元に東京ばななの箱を模した爆弾を置く事は簡単だった。準備が終わり、ロケランを構えた笹郎と拓馬が航基に発破の合図を送った。ーーしかし、爆音は1つたりとも聞こえて来なかった。どうやら3つとも発破に失敗したらしい。へたくそ。しょうがなく3つとも再設置する事になった。武器庫には仕掛け直したが、ダゴン像には再び撮影をお願いするのも不自然だろうということで、拓馬がこっそり近付いて設置しようと試みた。しかし見咎められてしまい、誤魔化そうとしたが失敗してしまった。もはやこれまでと、ロケットランチャーをいきなり発射し、なし崩し的に突入作戦へと移行した。

 今回はうまく爆弾が起爆したようで、遠くの兵舎から爆発音が響く。そして放たれた2発のロケットランチャーは、1発はダゴンに命中、1発はその辺の建物に命中した。銃撃戦に入ったPC達は、ライフルを連射して周囲の聖戦士とダゴンを蜂の巣にし、増援が来る前に祭祀場へと突入した。中には司祭と付き人のようなディープワンがいたので、問答無用で銃弾を浴びせた。戦闘中、笹郎が銃弾を受けて気絶し、司祭は呪文を駆使してPC達を苦しめたが、遂には銃弾に耐えきれず倒れた。祭祀場の中を探索すると、地下への階段を見つけた。聖戦士達は祭祀場には入れないようだったので、倒れた笹郎を残し、3人は地下へと向かった。地下には頑丈そうな扉があり、貰った鍵を差し込むと自動的に開いた。中には謎の液体に浸かった人間の脳が待っていた。
「お待ちしておりました。皆様のおかげで、オペレーションCoCが発動できます。」

 博士と研究員達は、高度な演算を行い続けるべく、自分たちの脳を相互に接続し、1つのコンピューターとしていた。オペレーションCoCの説明を聞く前に、上で倒れている笹郎の事を話すと、治せるらしいので背負って連れてきた。笹郎が起きた後、改めて説明をお願いすると、奥の部屋に通された。
 そこには大きなヘッドセットが付いており、その他複雑そうな機械に接続された椅子が人数分用意されていた。そして、透明な壁を隔てた向こうに、この世の物とは思えない悍ましき生物が4体閉じ込められていた。
「ここにいるのはクトゥルフの星の落とし子、そして奴らと精神を接続する装置です。特別な改造を施した奴らの身体を操りクトゥルフを倒す事こそ、オペレーションCoC、"Children of Cthulhu"でございます!」
 全くわけのわからない話だったが、ここまで来てしまった以上やるしかない。覚悟を決めたPC達は装置に座り、そして視界が暗転する。

 気がつくとPC達は東京湾におり、落とし子の身体を操っていた。改造された落とし子には巨大な鎧と鉤爪が取り付けられており、これでクトゥルフとも戦えるらしい。軽く動いて巨大な身体に慣らしていると、復活したクトゥルフが深海から現れた。
 改造落とし子の爪はクトゥルフの厚い装甲を貫き、何とか倒す事に成功した。クトゥルフが退散するとともに、東京に立ち込めた霧は晴れ、建造物も崩壊した。中にいた人々の安否は……まぁ彼らの運次第というところだろう。外にいたディープワンはついでに踏み潰しておいた。
 元の身体に戻ったPC達は、博士と事務次官さんに事の次第を報告した。作戦の成功を聞いた事務次官さんは、PC達を称え、宴会を始めた。復興作業に当たらなくていいのかと言ってみたが、どうせ政府中枢は崩壊してるしあせってもしょーがない、とのこと。まぁそういう事ならと、PC達も宴会に混ざるのだった。
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