アーキナ峠の凶行

システム:SW2.5 GM:ににに


全員の手が滑ったためつい経験点40000点にてキャラ作成。
峠にて商人が死亡、行方不明になる事件が多発し、PCたちは調査に向かう。

◆PC紹介

PC1:ヤセル・アジズ ナイトメア 男 13歳 ライダー10/ソーサラー8
生まれた村で迫害され、数年前居心地があまりにも悪く飛び出してきた。
森の中で捨てられたドラゴネットを拾い、ラストと名付けともに暮らす。

PC2:イオ・クラカト ドワーフ 男 青年 ファイター9/レンジャー9
火山の麓出身のドワーフ戦士。
腕を磨くために冒険者となったタイプ。
仕事外では訓練か整備、それも終わると部屋の隅でじっとしている。

PC3:ミモザ メリア 男 200くらい セージ9/プリ(イーヴ)7
知識を求めて森から出てきたメリア。
長命種の寿命からのんびりしたマイペースな性格。

PC4:セルサ メリア 女 4さい ドルイド9/フェアリーテイマー6
その辺の森の集落で生えたメリア。
「どるいどますたー」の話を聞いて育ち「自然と人間の調和」のために冒険者として町へ出た、らしい。
普段はそんなことを考えているとは思えないほどぽわぽわした顔をしている。
◆本編
ここは交易で賑わう街、メルケティア。
冒険者ギルド「黄金の蹄亭」一番の冒険者パーティであるPC一行のもとに依頼が舞い込む。
隣街のクルプティアとをつなぐアーキナ峠にて、複数の商人が死亡したり、行方不明になっているという。
PCたちは調査、犯人の討伐に向かう。
街の時点で話を聞くと、情報としては以下の通り。
・襲われている商人の共通点は不明
・積み荷は残されており、物盗りではない?
・死因は刀傷、獣の犯行ではなさそう
・半年ほど前にアーキナ峠を根城にしていた盗賊が討伐されている
聞き込みを終え、PCたちはアーキナ峠に向かう。

アーキナ峠に到着。
さっそく2人の死体を発見する。
メルケティアからの商人で死後3日ほど、刀傷による死で荷はとられていないようだ。
特徴に合致する死体で事件と関係ありと判断。
死体のそばからの足跡が残っており追跡に成功、西の森へ続く。

森へ入っていき、足跡が途切れるあたりにてガサガサと物音がする。
見ると3人の人影だ。
あんまり強そうじゃないため、警戒しながら接触。
「なんだてめえら!同業者かぁ!?」
「俺たちの邪魔をするってんならやっちまうぞ!ね、アニキ!」
「おう」
聞くと、3人はクルプティアから来た賞金稼ぎらしい。
この森は7Lvくらいの獣がウロウロしており、あんまり強そうじゃないこの賞金稼ぎたちは今すぐに死んでもおかしくはない。
危険だと伝えても、アニキがなんとかしてくれると全幅の信頼を置いている。
仕方がないのでヤセルがおだててついていくことにした。
「わぁ、みなさんお強いんですね!私たちも不慣れなもので、ついていってもよろしいですか?」
「おう」
鼻をフンスと鳴らしてずんずか進んでいく賞金稼ぎたち。
しかしなんとこいつらはあんまり強くないため探索判定に失敗、盛大に迷いはぐれる。
もうええわ、とほっていくことにしたのであった。

辺りを探索すると、石造りの苔むした2階建ての砦を発見。
新しめの足跡が複数入口にあり、出入りがあるようだ。
入って調査すると、1階に霊力を帯びた骨壺を発見。
半年以上前にアンデッド化し、破壊されたもののようだ。
2階へ上がると、木の床におびただしい血の痕跡がある。
黒く乾いてひび割れており、10日は経過していそうだ。
辺りにはたき火や食事など生活の痕跡があり、最近ここを使ったものがいるようだ。
と、ここで上から物音がする。
誰かいるに違いないと屋上へ上がると、そこにいたのは無残にもアンデッドと化した、冒険者のレブナント3人であった。
リカントのグラップラー、タビットの森羅魔法使い、人間のアルケミストファイターだったらしいレブナントたちを倒すと彼らは砕け伏した。
探ると彼らのものらしい手記が見つかる。
それによると、彼らはメルケティアの冒険者5人パーティで、半年前に盗賊退治の依頼を受けた。
盗賊自体は格下で、不意をつけたこともあり戦闘は余裕があったが、意外なほどタフでなかなか倒れず、生命力の源を不思議に思った。
また、戦士が戦利品の剣に強く惹かれ、しきりに触っていた。
読み終わり、3人のレブナントはもともと5人パーティだったようだ、神官はイクソシズムで成仏したらしいが一人戦士が足りない、と気づく。
いやな予感がしてPCたちは森の探索を急ぐ。

砦を出、森への足跡とともに血痕を発見すると足を速め、たどり着いた先は街道。
途端に悲鳴が聞こえそこへ行くと、あの3人の賞金稼ぎが、怪しく輝く剣を持った戦士に襲われているのであった。
「アニキ―!死なねえでください!!」
「ああっ、奴が来る!お願いだ、起きてくれアニキー!」
「お、おう......」
間違いないこの魔剣を持ったリルドラケンの戦士こそがアーキナ峠の殺傷事件の犯人だ、と戦闘にうつる。
本体は魔剣、戦士は魔剣に魅入られた存在のようで、それぞれ別個に行動する。
戦士は防護点19HP150で魔剣をかばい35点ほど殴ってくるディフェンダー。
魔剣は刀身、柄、鞘の3部位で、刀身は35点を薙ぎ払うか必殺攻撃する痛恨撃持ちの物理アタッカー、柄は風属性18点のブレス吐き、鞘は真語操霊ともに11Lv魔力13の魔法使い。
飛行し、ミスリルの魔剣であることもあり面倒な敵だ。
しかし前線でドラゴネットをかばいながらすべての攻撃を受けていたイオをはじめとするPCたちは想像以上にタフで、ミモザの神聖魔法、セルサの森羅魔法の支援を受けた状態では鞘のサンダーボルトをダメージ0で弾くことにすら成功。
耐久力による殴り合いを制したのであった。

倒すと、魔剣を失った戦士はすでに致命傷を負っていたらしくすぐにこと切れてしまう。
賞金稼ぎたちは致命傷までは受けておらず、手当てをするとなんとか動くことができた。
「ありがとう!ありがとうなあ!」
「アニキー!よかった、目を覚ましたんですね!」
「おう」
礼を言い彼らは帰路に就いた。
さて魔剣を調べると、6時間以上所持していたものは精神に異常をきたし、およそ9Lv冒険者では抵抗できぬほどの殺人衝動と強靭な肉体を与える恐ろしいものであった。
放置するわけにもいただくわけにもいかないので、4時間ごとに交代で持ちながら街へ帰り、魔術師ギルドに魔剣の処遇をゆだねる。
魔術師ギルドで被害が出なければいいが、しかし彼らもプロだ信頼しよう、と思いながら、依頼達成の報告をすべく黄金の蹄亭へと帰るのであった。
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