噓とマーメイド

システム:SW2.5

12月18日に行われたセッションのレポートです。

PC紹介
PC1:ノワール(エルフ/女性/20歳)
グラップラー5/スカウト5/エンハンサー1
お人好しで疑うことを知らない純朴な女性。

PC2:ゲオルグ(エルフ/男性/203歳)
シューター3/マギテック5/スカウト3/レンジャー1/エンハンサー1
受けた仕事を完遂することに誇りを持つ、プロ意識の高い年配。

PC3:レーヴァ(ナイトメア(人間生まれ)/男性/35歳)
フェンサー5/プリースト5/エンハンサー1
逆境こそ試練と考えるストイックなグレンダール神官。

PC4:ラビリオーネ(タビット/男性/25歳)
ソーサラー5/セージ5/バード1
口は悪いが困っている人は放っておけない質のタビット。

導入
PCたちは冒険者ギルド〈海風の標亭〉に所属する冒険者で、その日は依頼終わりの祝杯をあげていた。相も変わらず割に合わない仕事を受けていた君たちに、ギルド長が新たな依頼を持ちかける。内容は旅の護衛、護衛対象は不明、報酬だけはいい。怪しいことこの上ない依頼であったが、ギルド長の後押しともしものためのバックアップ保証により、依頼人と顔を合わせることになった。
依頼人の泊まっている宿ではひと悶着あったものの、無事顔合わせを済ませることができた。そこでPCたちは護衛対象の女性がマーマン、つまり蛮族であることを知る。彼女らの監視もかねて、いったんは提示された依頼を受諾した。
道中
護衛の内容は彼女をミーシア村まで送り、メルンという男性に会わせること。護衛としてアルナというウィークリングもついていたが、一人では心もとないということで、冒険者に依頼したそうだ。余計なトラブルを避けるために馬車で向かう予定であったが、PCたちの提案で馬を2頭借りて、二人は馬車に並走して護衛することになった。
一日目の夜、少し打ち解けたコーラルは詳しい事情を話してくれる。数年前、彼女は一人の人族の男性メルンと出会った。海岸に響く彼の歌を岩陰から密かに聞くのが彼女の日課だった。1年前、海岸に来なくなったメルンに会いに行くため、秘薬で人間の姿に代わって、彼の住む村へ赴いた。そこで彼女は「また会いに来る」と、できもしない噓をついた。そのことが悔やんでも悔やみきれず、もう一度会いに行って、今度こそ「さようなら」を言おう、そう決心して、彼女は今ここにいる。この話を聞き、PCたちも完全にとはいかないが、警戒は緩んだようだ。

コーラルの決心
道中助けた商人が、驚くべき話を口にした。目的地であったミーシア村が蛮族に乗っ取られたというのだ。近くの街カンベルにノワールが先行して、それが事実であることを確認できたが、同時に奇妙なことが確認できた。一人を除くすべての村人が、不思議な音楽につられて、カンベルに避難していた。そしてそこにメルンの姿はなかった。
PCたちはコーラルにすべてを話したうえで、その判断を委ねることにした。そして、不安定な責任感でPCたちを遠ざけようとするコーラルを、ラビリオーネが咎める。さんざ迷った末、彼女はPCたちとともに、ミーシア村へ向かうことを決心した。

メルンの正体
森に敷かれた蛮族の包囲網を抜けて、PCたちはミーシア村の外縁に辿りつく。先行したノワールは、手前の倉庫に囚われていたオーガを発見する。彼の正体は、いや、メルンの正体はオーガであった。1年前メルンという人間はオーガに食われ、成り代わっていた。しかし、コーラルと出会ったことをきっかけに、彼は人族の情に絆されていった。だから彼は自身が蛮族の尖兵でありながら、村人たちを逃がしたのだ。
とはいえ、彼は人を殺めている。その事実は、特に神官であるレーヴァには許しがたいものであった。コーラルはオーガを庇い、そうなった以上仕事人であるゲオルグは彼女の側に立つ。ここは敵地のど真ん中、問答している時間はない。ひとまずは彼を信じ、ミーシア村から脱出することにした。

最終戦・結末
森を出るまであと少しのところで、頭上を大きな影が通り過ぎる。蛮族の首魁、ドレイクだ。ここで時間をかければ、他の蛮族たちも追いついてくるだろう。ここでスモークボム戦法により視界を奪い、見事にドレイクを撃破、PCたちは無事に蛮族の脅威を退けた。
残るはメルン、いや、オーガの処遇についてだが、コーラルが助けると言った以上、彼女が責任を取るべきだ、PCたちは最終的にそういう結論に至る。2人に別れを告げ、今回の冒険は幕を閉じた。
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