チョコレートは明治

システム:マギカロギア
シナリオ名:甘美なる嫉妬の雪
2月18日に行われたセッションのレポートを流します

シナリオ概要:2月14日の朝、不二家町という街に空からホワイトチョコレートが降り始める。
人や物がチョコレートと化す中で、魔法使いであるPC達は事件を解決するために動き出す。

キャラクター紹介:
PC1 風間響(かざまひびき) 21歳の男性 経歴は訪問者
民俗学を専攻する大学生、魔法災厄に巻き込まれて魔法使いになったばかりで、過去の経験から魔法を恐れている。

PC2 小坂渚(こさかなぎさ) 20歳の男性 経歴は司書
魔法使いの一族に生まれたが、人間社会に興味を持ち、高校生として人間社会に馴染んでいる。

PC3 宮藤芭蕉(みやふじばしょう) 137歳の男性 経歴は書工
実直な普通の魔法使い、会社員として社会に紛れている。

PC4 浅田正嗣(あさだまさつぐ) 600歳以上の男性 経歴は書警
経験豊富な魔法使い、戦いに生き、若い魔法使いを温かく見守っている。

シナリオ:
2月13日の雪降る夕方、風間は、千代子とその母が鼻歌を歌いながら手を繋いで帰っているところに出くわす。
風間は挨拶をした後千代子達に寒さに気をつけるようにと言う。

小坂は登校途中で友達の甘楽と小栗に会う。小栗がチョコをもらえないことを嘆く一方で、甘楽は「チョコが多くもらえるのはありがたいが困る。」と語る。
会話に興じて始業時間ギリギリになったことに気がついた3人は急いで学校に駆けていく。

宮藤はテレビをつけると大正という近所のお菓子工場のCMが流れており、その急な発展ぶりに驚く。違和感を覚えた宮藤は大正工場について調べ始める。

書警である浅田は司書に呼び出され、不二家町で異変が起こっていること、ショコラティエという書籍卿がそれに関わっていることを知らされ、事件の解決を依頼される
不二家町には現在侵入は出来るが脱出は出来ないことを知りつつ浅田は外套を羽織って出発する。

風間が課題の為の調べ物をしながら外を見やると、街に雪のようなホワイトチョコレートが降り注いでいることに気が付く。
彼は異郷の感覚にかつてのトラウマが刺激されて恐怖するも、一人の魔法使いとして立ち向かうことを決意する。
その時チャイムが何度も鳴り千代子が助けを求めてくる、千代子と共に千代子の母の元に向かうと母がチョコレートのようになってしまっているのだった。
風間は「これは夢だから一晩眠れば元に戻っているよ。」と千代子を安心させ、家に返す。

小坂は体育の授業中に三角コーンがチョコと化していることに気づくが、他の者は異変に気がつかないことに違和感を覚える。

合流したPCたちは情報を交換し、作戦を立て始める。
「自分も戦わなければ。」と断章や書籍卿と戦う決意を固める風間に対し、「千代子を助けるために動いて良いんだ。」と浅田は諭す。

風間が自身の過去の経験を思い出し、風を用いた感知魔法で千代子を調べた結果、千代子に断章「雪」が憑依していていることが判明する。
自分の手で千代子を助けたいと語る風間の覚悟を浅田達も後押しする。

断章に取り憑かれやすい、願いを持つ者に心当たりがあった小坂は友人である小栗に電話をかける。
小坂がチョコは貰えたかと尋ねると、小栗は貰えなかったと返し、沢山のチョコを貰っている甘楽と自身を比べる。
小坂は移り変わる会話の中から情報を引き出し、小栗に断章「嫉妬」が憑依していることに気が付く。

小栗と対峙した浅田は、「俺の隣にあいつがいるから……。」と言おうとする小栗に「それで襲ってしまいたいというわけかい」と言う。
浅田は内心を言い当てられ動揺する小栗に対し、「化かし合いはこのくらいにしておこうか。」と言って魔法戦を開始する。
その後ファンブルをしてしまい浅田のアンカーが借金を背負ってしまうが、憑依していた断章「嫉妬」を回収することができた。

断章の憑依が解け正気に戻った小栗に浅田は「まあなんだ少年、失敗したのが若い時でよかったな。」「いくらでもやり直しはきくのだから。」と語る。

宮藤は工場の秘密を調査し、ショコラティエがそこにいることを突き止める。

小坂が甘楽に電話をかけ、「元気がないね。」と尋ねると、甘いものが好きではないと甘楽は明かす。
コーヒーなどの苦いものと一緒に甘い物を食べてはどうかと提案し、「困ったら連絡してくれよ。」と小坂は言う。
小坂は甘楽が工場長の息子であることを突き止め、出入りに必要なカードを手に入れる。

「姿を現せ。」と風間が言うと、「あなたの身も心も凍らせてあげる。」と断章「雪」が現れ、魔法戦が始まる。
戦闘に勝利した風間は、「チョコレートは明治、この呪文を3回唱えて眠ると全部解決しているよ。」と千代子に言う。

PC達はショコラティエと対峙する。
お菓子の素晴らしさを語り街の人や物をチョコにしたことを悪びれないショコラティエに対して、「甘いものが苦手な人もいる。」「それは人を傷つけて良い理由にはならない。」「街の人々の方が大切だ。」と風間、宮藤、小坂は反論する。
その後、戦闘に勝利したPC達は断章の回収には成功したが、その隙にショコラティエは逃げてしまう。

全ての断章を回収したPC達は禁書「甘美なる嫉妬の雪」に魔法戦を挑み、浅田と風間が削った禁書に対して小坂が止めを刺して封印に成功する。

エンディング:
小坂がアドバイスしたように、甘い物も苦いコーヒーと一緒にならなんとか食べることが出来そうだと甘楽は言う。
それを聞いた小栗は「羨ましいというんじゃなくて、俺が人気者になれるように努力した方が良かったのか。」と悟り、小坂に対して自身がモテない理由を尋ねる。
「言動が残念だと聞いたことがある。」と返す小坂の言葉に納得した小栗は、それを改めようと考えるのだった。

「あれ本当に夢だったのね!」と母に話す千代子。
チョコレートは明治という呪文を教えてもらったと言う千代子。
「夢の中でね。」と風間がとぼけると、「夢の中のお兄さんにありがとうって伝えて。」と千代子は返す。

こうしてバレンタインに起きた事件は4人のmageたちによって無事解決されたのだった。
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